【可児市かわい幼稚園】「園庭を雑木林にしたい」園長の一言から始まった!小さな水辺がつくる子どもたちの観察と創造力
開催した日:
【きっかけ:「園庭を雑木林にしたい」園長先生の想い】
初夏のある日、可児市にある「かわい幼稚園」へ打合せで訪問した際、園長先生から園庭に関しての夢をお伺いしました。 「園庭に虫が全然来ないんです。子どもたちがもっと創造的に遊べるスペースを作りたく、園庭を雑木林にしたいのです。」
太陽の光と緑に恵まれた環境の中で、日頃から子どもたちの主体性や問いかけを大切にされている園だからこそ、日常的にもっと豊かな自然体験ができる環境を整えたいという強い想いが込められていました。
【雑木林はすぐできなくても、簡易ビオトープなら今すぐできる!】
本格的な雑木林を一から育てるには、年月と準備が必要です。そこで思い出したのが、昨年、三森典彰さんに教えていただいた「簡易ビオトープ」のアイデアでした。
「大がかりな池を掘らなくても、簡易ビオトープなら今すぐ園庭に小さな自然を呼び込む第一歩になるはず!」
園長先生にご提案したところ快諾いただき、園でプラスチック製の容器(トロ舟)を購入してもらうことになりました。さらに水底に入れる土には、かわい幼稚園の畑の土を自分たちで掘って持ってきて使うという、園にある身近な自然素材をそのまま活かしたプロジェクトが動き出しました。
【パワフルな「おやじの会」がつくり上げた、井戸から流れる「おやじ池」】
今回の訪問で、さらに驚いたのは、園庭の環境変化です。 かわい幼稚園には、とても活動的でパワフルな「おやじの会」の皆さんがいらっしゃいます。なんと、初夏に打合せで訪問したときにはなかった「おやじ池」が、いつの間にか園庭に手づくりで完成していたのです!

おやじの会がつくった「おやじ池」の様子
保護者や園の大人たちが手作業で子どもたちのための自然環境を創り出していく熱量に、大きな刺激を受けました。
【いざ実践!畑の土を掘り、井戸とおやじ池からバケツで水を運ぶ】
当日は年中さんの自然体験プログラムとして実施しました。 スタッフの掛け声「園庭に虫を呼ぶぞ!」を合言葉にスタート。

スタッフからのオリエンテーション
まずは畑へ移動して、固い土は先生たちがスコップで掘り起こし、掘り起こした土を、子どもたちがトロ舟へ運びました。
「土の匂いを嗅いでごらん」と声をかけられ、子どもたちが土の感触や匂いを五感で確かめる場面も見られました。

畑へGO!

トロ舟に土を入れる!
雑草や根を掃除された土は、一輪車で園庭へと運んでいきます。トロ舟で運んだ土を、草を植えるところから法面(坂道)をつくり、徐々に深く水を張れるようにならしました。

トロ舟に入れた土を成形中の子どもたち
次はいよいよ水張りです。 ここで大活躍したのが、あのおやじの会がつくったおやじ池!子どもたちはバケツを持って井戸水ポンプと池へ向かい、汲み上げた水をせっせとビオトープまで運んで注ぎ入れました。

ビオトープに水を注ぐ
この日の直接的な目標は、「みんなで協力して簡易ビオトープを形にして完成させること」でした。
【作ったあとの日常へ:点から日常的な学びのストーリー】
プログラムとしての目標は「ビオトープの完成」でしたが、本当の目的は完成したその後にあります。
自分たちの手で畑の土を掘り、井戸から水を運び込んで「自分たちで作った」からこそ、子どもたちの中に愛着心と関心がわくでしょう。
・日々の観察: 「今日は何か虫が来ているかな?」「水の中はどうなっているかな?」と、園児たちが自ら足を運んで観察する姿が見られるようになってくれるでしょう。
・自主的な管理: 水の様子を気にかけたり、大切に手入れをしようとする姿勢が生まれてくれると良いと思っています。
単発のイベント(点)で終わるのではなく、園児自身が観察・管理を続けていくことで、日常的な自然体験活動が新たに始まるきっかけとなってくれればと願っています。

かわい幼稚園に生まれたビオトープ
人と自然が関わり合い、変化を日々面白がることこそがビオトープの醍醐味です。おやじの会の池と、子どもたちの手による小さなトロ舟ビオトープ。かわい幼稚園の園庭に生まれたこの水辺が、これからどんな問いや発見を育んでいくのか、今後の変化がとても楽しみです!
報告者: 小川カツオ/森の知恵共創共同事業体
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529



