岐阜県が発祥である『寄せ植え華道』、その師範を目指す方々が「日本人の森の思想」を学ぶ講座を開催しました。

　はじめに可児市の「ぎふワールドローズガーデン」にある『寄せ植え華道協会』会長の小林さんがあいさつされ、続けてJIRIが講義をしました。

日本人の森の思想について説明するJIRI

　江戸時代に日本に来ていた外国人がどのように日本や日本人を見ていたのかについて、1690年代のドイツ人医師で博物学者のエンゲルベルト・ケンペル、オランダの海軍軍人で勝海舟の師匠であったウィレム・ホイセン・ファン・カッテンディーケ、そして1867年に来日したフランス人貴族のリュドヴィック・ボーヴォワールを事例に、日本の自然と日本人の生活を振り返りました。

　昔の日本人は龍安寺の蔵六庵の蹲に記された『吾唯足知』の精神が、どのような森の思想から生まれたのかについても学んで頂きました。

熱心に講義を聞く参加者

　民俗学者の宮本常一先生が言われた日本人に影響を及ぼした気候、そして東京大学の鈴木秀夫先生が『森林の思考・砂漠の思考』で指摘されている宗教との関係、そして縄文時代から続く自然神道や平等思想など、他分野にわたる内容から森の思想を振り返ってもらったのです。

　以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。