岐阜県博物館連携企画「秋を見つけよう」でキノコ観察

開催した日:

 今日は関市の岐阜県百年公園にある「岐阜県博物館」とmorinos連携企画による『百年公園で秋を見つけよう』を実施しました。
 
百年公園北口に集合した参加者(総勢25人)

百年公園北口に集合した参加者(総勢25人)

 
 
 博物館の土屋寿美先生が植物担当、森林文化アカデミーの津田 格教授がキノコ担当、そしてカバン持ちのJIRIが参加し、連携としてキノコ観察会を同時開催しました。
 今回はアカヤマタケ、カレエダタケ、コフキサルノコシカケ、オトメノカサ、ホコリタケ、ベニタケsp、ニオイコベニタケ、アオゾメタケ、ホウロクタケ、ハナウロコタケ、クヌギタケ、アイカワタケ、チシオハツ?、モミジウロコタケ、ニワタケ、ナラタケsp、シロハツ、カワムラフウセンタヶ、カレバハツがありました。シュレーゲルアオガエルもいたよ。
 
 
ホウロクタケを手にする子どもたち

ホウロクタケを手にする子どもたち

 
 
 今日はキノコが少なく、博物館登り口で「ハナウロコタケ」という小さなキノコを見つけました。
 参加者の多くはあまりに小さなキノコに気づかず、何人かが踏んでしまっていました。
 津田先生はキノコによって相性のいい樹木があり、そのキノコが樹木の成長を助けたり、枯れたものを分解してくれていることを解説してくださいました。
 
ハナウロコタケについて説明する津田先生

ハナウロコタケについて説明する津田先

 
 
 山を抜けていった途中の切り株には、一つの切り株にホウロクタケとクヌギタケが共存していました。子どもたちはホウロクタケをもぎ取って裏側の環孔を触ったり、クヌギタケの臭いをかいだりして観察していました。
一つの切り株にホウロクタケとクヌギタケが共存しているのを観察する子どもたち

一つの切り株にホウロクタケとクヌギタケが共存しているのを観察する子どもたち

 
 
 大きなコナラの根元に数多くのキノコが発生していました。
 これはコナラやツブラジイなどの枯れ木に多く発生するオオワライタケです。
 
オオワライタケについて説明する津田先生

オオワライタケについて説明する津田先生

 
 
 少し古くなっていますが、コナラの根張り部分の枯れた個所からオオワライタケが何株か発生していました。
何株も群生するオオワライタケ

何株も群生するオオワライタケ

 
 
 オオワライタケは株立ちし、ツバがあるのが特徴です。ナラタケにも少ししていますが、毒キノコですので注意してください。
 
オオワライタケは株立ちし、ツバがあるのが特徴

オオワライタケは株立ちし、ツバがあるのが特徴

 
 
 カワムラフウセンタケは針葉樹や広葉樹林内に発生する食用キノコです。
 キノコの柄や傘裏が紫色で地面にある柄の元が太くなっているのが特徴です。
傘の裏側が紫色のカワムラフウセンタケ

傘の裏側が紫色のカワムラフウセンタケ

 
 
 手の上のある『これは何?
 この状態では分かりづらいのですが、これはツチグリの幼菌です。もう少しするとバナナの皮をむくように表面の部分が裂けて、星形になり、中央から胞子を噴出します。
 
開く前のツチグリの幼菌

開く前のツチグリの幼菌

 
 
 多くの人たちが行き過ぎた場所で、私が見つけたのがニワタケです。
 ニワタケはマツの切り株やその付近の地上に発生します。その特徴は何といっても「褐色でビロード状の靴下をはいたような柄」です。これがニワタケの最大の特徴。
褐色でビロード状の靴下をはいたようなニワタケ

褐色でビロード状の靴下をはいたようなニワタケ

 
 
 食用には適しませんが、面白い特徴のあるニワタケです。キノコによっては木材を腐らせ、キノコによっては樹木と共生するため菌根菌を形成する。
 そんなキノコの不思議を秋に体感してほしいと津田先生は考えています。
ニワタケについて説明する津田先生

ニワタケについて説明する津田先生

 
 
 最後に参加されたみなさんと、博物館の土屋寿美先生、森林文化アカデミーの津田 格先生による観察会のまとめです。
 桃色の可愛い花を咲かせたミゾソバや、紫色の花を咲かせたキセルアザミ、赤い果実をつけたコバノガマズミやアオハダ、大きなドングリのアベマキやマテバシイ、小さなドングリのコナラやツブラジイなど、そしてシュレーゲルアオガエルも見ました。
 
最後に本日のまとめをされる博物館の土屋寿美先生

最後に本日のまとめをされる博物館の土屋寿美先生

 

 

 キノコの種類は少なかったですが、津田先生が集めたキノコは、11月7日、8日の森林文化アカデミー学園祭『翔楓祭』で展示されますので、是非、みなさまお越しください。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 

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