morinosカフェVol.15 「飛騨市・Edoのチャレンジ」を実施しました

開催した日:

15回目を迎えたmorinosカフェ。ゲストを迎えてざっくばらんに話す交流の場です。
8月25日(金)の夕方に行われ、15名が参加しました。

今回のゲスト、関口祐太さんは飛騨市に「株式会社Edo(エドゥ)」という会社を立ち上げ、代表取締役として日々、様々なプロジェクトに取り組んでいます。

morinosカフェVol.15
Edoは
・ミッション(使命)「教育や学びを通じて持続可能な社会を創造する」
・ビジョン(目指す社会)「人口が減っても豊かに暮らせるまち」
・ゴール(目標)「地方の教育改革を前に進める」
を掲げています。
morinosカフェVol.15

これを見ると、壮大な取り組みに思えるのですが、関口さん個人が探究していることは、教育だけでなく、「スパイスカレー」「サウナ」もあるとのこと。実際、スパイスカレーの通信販売や、飛騨市に銭湯を復活させる取り組みもEdoとは別で行っています。
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自ら得意なことは「没頭」。将来の夢は「発狂」と、常に自分の興味関心にワクワク探求し続けている関口さん。様々なプロジェクトの紹介をしてもらった中で、特に印象的だったのは以下の点でした。

〇Edoのミッション・ビジョンを問い直してみると、人類が優先して考えるべき課題は、①地球との共生関係をいかに作るか。これは、CO2排出量をいかに減らすか(緩和)と、災害増加に備えて何をしていくか(適応)である。また、人口減少社会にどう対応していくか。これは、少ない人口でも回っていく社会をどう創るか、豊かさの源泉となる地域資源、自然環境をどう守るかということ。

〇こうした課題解決を行うのは人であり、ゆえに教育課題に時間、人、金を投じている。

〇中高生のための探求スクールとして始めた「Edo New School」は、「やってみたいを見つけ、やれると思える自分になる」をテーマとしている。これは飛騨市が進めている「飛騨市学園構想」の動きと深く繋がっており、そこで目指している未来の創り手像「志を語り合い しなやかに挑み続ける飛騨びと」の実現を目指している。2023年7月に体験型と通塾型のプログラムがスタートしている。
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〇飛騨市学園構想は、保育園から小中高校・特別支援学校だけでなく、家庭・地域が総がかりで予測困難な時代を生きる子どもたちに「幸福な人生と持続可能な社会の創り手となる力」を育もうという取り組み。つまり教育課題の解決は学校だけでなく、家庭や地域を含んだ社会全体で取り組む課題と捉えている。

〇卒業した母校の高校にアドバイザーとして呼ばれたことをきっかけとして、校長や教育委員会担当者とつながりができていった。2018年に市長・校長と語る会で、市長や教育長から課題解決型学習や探求学習の重要性が指摘され、Edoにプロジェクトマネージメントの依頼がきた。

〇Edo New Schoolのスタートアップ資金の調達は、飛騨市のふるさと納税で寄付された資金を活用している。これは「飛騨市ふるさと納税活用ソーシャルビジネス支援事業」というもので、目標寄付額の9500万円を2年目で既に達成し、昨年度から開発を進めている。

Edoが取り組んでいるプロジェクトを、熱い情熱と共に冷静な分析も踏まえて話す関口さん。
参加者は終始、大きく頷きながら聞いていました。

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後半の小グループに分かれたフリーディスカッションでは、どうやったら自分たちの地域でも教育課題の解決に取り組めるのか、様々な立場から意見交換が活発に行われていました。
同じ岐阜県内で人口2万人ほどの飛騨市での取り組みは、大いに刺激を与えたようです。

最後に関口さんから力強いメッセージをいただき、予定を超える2時間があっという間に経って終了となりました。
「本当に地方の教育が、日本の未来・世界の未来を担っていると心の底から思っています。またEdoだけで地方の教育を良くできるなんて全く思っていません。ぜひ皆さんとも繋がりながら、課題解決を共にできたら嬉しいです。」
Edo関口さん

 

参加者の声(アンケートより抜粋)
・飛騨市との連携が深いこと、社会課題を解決することをしっかりとビジネスとして実施されていることに感銘を受けました。飛騨市との連携については、公式の場以外にも教育関係者と気軽に話をする機会を設けておられることが連携を密にする一つのミソかなと感じました。

・関口さんそのものが課題を面白がる視点を持ち、解決なさっている方。イキイキと取り組んでいらっしゃる姿はまさに探求学習の実践でした。これから目指したい子ども達の姿のように感じました。直接おはなしをきくことが出来て、視点を上げることができたように思います。

・人類が優先的に取り組む必要のある課題とその打ち手を整理した上で、事業を推進されている姿が印象的でした。また、その思考整理が洗練されており、現在自分自身ができていないことがなんなのか、考えるヒントをいただきました。

報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース自然学校

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