23回目の『はだしのトレイル』づくり(今年度2回目)
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金子 潤さんによる『はだしのトレイル』づくり、本日は本年度2回目(合計23回目)の活動です。今日は県外は北海道、愛知県、岐阜県内では高山市や大垣市からの参加者も含めて足裏の測定とトレイル改修作業をしました。
金子さんは「はだしの森づくり」プロジェクト経過報告を、2023中京大学体育研究所紀要 第37巻に発表されていました。こうした実績と経過報告も共有しました。
morinos来場者が自然と「はだし」で歩きたくなる場所をつくる。また、「ここならはだしになってみようかな」と感じさせる場づくりをしたこと。こうした場所を通して、森と共生する東洋の自然観を見つめ直すことを目指していることなどが記されていました。
「山→森→川→海」はつながっているので、金子さんが住んでいる清里を事例にすると「こうした水の流れがありますよね」と解説されながら、今回は水の流れを整えることも念頭に、トレイルを改修することを説明されました。
トレイルに行く前に、まず各自が裸足になって、スケールを当ててスマホで写真撮影し、そのデータを金子さんに送信しました。
このあとトレイルをはだしで歩いてから、2回目の撮影をして、再度金子さんに写真を送信して比較してもらいます。
1回目の足測定を終えてから、全員裸足になって「morinosひろば」を歩きながら足裏をならして、森に入って行きます。なお写真の手前にある青竹は竹炭に加工するマダケで、これは清里オーガニックキャンプの装飾で利用して廃棄されるものを再利用のため運んできました。
はだしでゆっくり踏みしめることで足裏から改善すべき場所を感じ取ることができます。
地面のことだけでなく、感じる風や目で見た景観も含めて、どこを改修するのかを決めていきます。
森の中を歩いて改修ポイントを確認する参加者
morinosひろばの端に深さ30cmほどの穴を掘り、そこに割った青竹を入れて燃やし、消し炭づくりしました。この消し炭を土壌改良材料の一部に利用します。
本日の作業は①土中と地表の水の流れを変えること。②林内の風の流れとルートの明確化です。作業内容に応じて各自が自分の受け持ち部分を担当していきました。
現場には50年以上前に設置されたU字溝がありますが、場所によっては割れていたり、壊れています。その側溝が水の流れを阻害しているので、一部の側溝を掘り出しました。
側溝を取り除いて見ると、場所によっては水が溜まっていました。
もう1週間ほど雨が降っていないのに、ここに水が停滞しているのです。こうした停滞水が無いようにしたいのです。
トレイルの途中に、水が地表面に出ているところもありました。
この場所はダブルスコップで深い縦穴を掘って、竹炭や落ち葉、腐葉土、小枝を詰めることにしました。
参加者のカズさんに、ルート周辺に縦穴を何箇所も掘ってもらいました。
非常に美しく、根を傷めないよう丁寧に縦穴を掘って下さるため、毎回、カズさんにお願いしています。
上記の写真にあるように、斜面で縦穴を掘っているのに、50cm下には不透水層があり水が溜まっていました。問題はこの不透水層の破壊とこの穴自体の土壌改良です。
掘り出してもらった縦穴には、即席の竹消し炭や腐葉土、剪定した小枝などをしっかり詰めると同時に、周辺の縦穴をつなぐように溝を掘って土壌改良し、周辺土壌の水と酸素の環境改善を実施しました。
今回も午前中だけの参加者が多く、午後からは小人数での作業でしたが、毎回、気持ちの良いトレイルに変貌していくのを感じます。みなさんありがとう御座いました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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