新年度がスタートしました!おとなと子どもの里山ナイフ教室
開催した日:
昨年、岐阜県百年公園で定期開催していた、おとなと子どもの里山ナイフ教室が今年も始まりました!
新年度、1回目のアイテムはナイフで作る小さなどうぶつ。今年も公園の森を整備しながら、材料になる木を森で切るところからスタートです。
※注意:岐阜県百年公園で勝手に木を切ることは禁止されています。ナイフ教室では伐採エリアを決めて事前に許可を得て木の採取をしています。
ナイフ教室の活動では公園内の未整備の森を手入れする形で間伐を行います。この間伐した木がナイフ教室の材料になるわけです。
参加者の方には、居心地の良い里山を作る視点や切る木の選び方(残す木の選び方)のお話をして、その後に自分たちで木を選んで切ってもらいます。木を切ることは将来の森の姿につながります。ナイフ教室はモノ作りの活動ですが、この材料探しを通じて森についても考えてもらうきっかけにもなれば良いなと思っています。
採ってきた木をみんなで切り分けて、ナイフクラフトをするのにちょうど良い長さの材料にします。さっきまで森に立っていた木が、道具を使った作業を介して姿を変えていきます。当たり前のようなことですが、昨今では、こういった体験ができる場も少なくなりました。子どもたちにとって「モノ作りの原体験」につながるような場所に、このナイフ教室もなっていけたら良いな・・と思います。このノコギリの作業も、ちょっとした力の向きの違いで楽な作業になったり、とてもしんどい作業になったりします。お互いのやり方を見ながら道具の使い方を学びます。
そして、いよいよナイフで木を削っていきます。
まず最初は樹皮を削る皮むきから。
切ったばかりの木は水分を多く含むため、樹皮は削りやすく木部もまだ柔らかい質感が残っています。ナイフの刃を深く食い込ませないように、なでるようにゆっくり削っていくと、シュッ・・、シュッ・・っと気持ちの良い削りくずを出しながら削っていくことができます。この削り心地の良さがナイフクラフトの魅力の1つです。樹皮を削ったら、動物の顔の形を作って、耳をドリルとナイフで削り出し、カタチを整えていったらー・・・こんなかわいい作品達ができあがりました!
材料を切り出してから1時間ほど、皆さん時間いっぱいナイフを使った動物作りを楽しんで頂きました。それぞれに工夫をされて、とても素敵なウサギやネコにキツネ、パンダなど、たくさんの作品が出来上がりました。最後に今回ご参加頂いた方から頂いたご感想をご紹介します。
「木や葉っぱを見るところから、ナイフの使い方を教わって半日でたっぷり楽しむことができました」
「かわいいどうぶつができて、うれしかった」
「ナイフで木を削る瞬間のとてもしずかな音がここちよかったです」
「ナイフの工作、夢中になりました。2回目はもっと上手に作れるようになる気がします」
「毎回、大人の方が一生懸命になってしまいます。森のことも教えてもらったり、自然の中で過ごす心地よさを感じられました。また参加したいです!」
こんな体験ができる『おとなと子どもの里山ナイフ教室』を今年度も毎月1回開催していきます。次は5月13日(土)、小枝ボタンのアクセサリーを作ります。そちらもお楽しみに!
岐阜県立森林文化アカデミー
木工専攻講師 前野 健
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529