やってみよう自然スケッチ~大切なのは観察力~を実施しました。
開催した日:
初夏の日差しが眩しくなった5月28日(土)、30代から70代と幅広い10名が参加して自然観察とスケッチを行いました。
ゲストのくますけこと、久松信介さんは自然ガイド、ファシリテーターなど幅広く活躍しています。
今回は、自身のInstagramで毎日更新している「自然ガイドのネタ帳」で培った、自然イラストを通じた観察力アップの方法を披露していただきました。
冒頭、久松さんから紙芝居を使った概要説明が。
スマホが普及した今、写真は簡単に撮れるけどスケッチを描くこととは観察レベルが全く違います。
観察を通して自然を面白がること、そしてスケッチを通して風景が鮮やかに見える観察眼鏡を手に入れてください、とのメッセージが。
また、参加者からも自己紹介と参加動機を話してもらいました。
「絵が苦手なので、これを機に好きになりたい」
「孫たちに絵の面白さを伝えたい」
「芸術療法の中で活かしたい」など
様々な思いを持ったメンバーが参加してくれました。
ガイダンスを終えていよいよ自然観察へ出発。
駐車場の脇によく見ると小さな花が咲いています。
見落としがちな草花の知られざる生き様を、久松さんが面白く解説していきます。
白い花を咲かせているヤマボウシの前で、久松さんから小ネタを披露していただきました。
実はヤマボウシ、白い花びらに見える部分は「総苞片(そうほうへん)」と呼ばれる、葉が変形したもの。
そう言われてみると、葉と形が似ています。
また、よーく観察してみると、小さな花が咲き始めています。
皆さんから一様に「へぇー」と驚きの声が。
それぞれが気になった植物の写真やサンプルを持ち帰って、さっそくスケッチの練習です。
「まずは何も見ずに、自分のイメージだけで描いてみてください。」
頭の記憶を頼りに描いてみました。
その後、対象物を図鑑やネットで調べ、特徴や面白い点を書き出しました。
ポイントが分かったところで、いよいよじっくりとイラストを描き始めます。細部を観察すると気づかなかった特徴や色が見えてきて、どんどん描き進んでいきます。
30分ほどでいったん終了。それぞれが描いたイラストの前後の違いと、感想を発表してもらいました。
観察することで、見違えるようにリアルに、生き生きとした草花や野鳥を描くことができました。
自然スケッチを通して、観察が楽しくなる。楽しくなるから続けられる。
森へぐっと近づく、プラスの循環が生まれるきっかけとなった1日でした。
【参加者の声】※アンケートより
・生態を調べてからスケッチすると、観察して描くよりも、詳しくなるのが驚いた。今日は、私の観察メガネを貰いました。ありがとうございました。
・よく観て描くということが ものすごく疲れることだと気がつきました。普段はだいぶ端折って漠然と見てることがわかりました。
・久松さんの観察の視点や絵を描く時のコツ等がとても面白く、勉強になりました。もっとたくさん描いていたくなる程、充実した時間でした。
報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース研究所
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529