森の演劇セットをつくろう 実施しました
開催した日:
3連休の最終日となった3月21日(月・祝)、森にある素材を使って人形・舞台を作り、実演する「森の演劇セットをつくろう」を実施しました。
参加者は8名、教員や森のようちえんスタッフなど、普段から子ども相手に実践活動をされている方ばかりでした。皆さん今回の経験を自身の活動やフィールドで活かしたいという思いが強く、熱心に取り組んでいただきました。
ゲストは俳優の谷口直子さん。
『Divadlo501』(ディバドロ・ゴーマルイチ)主宰しています。
Divadloとは、チェコ語で「劇場・演劇」という意味があり、501は以前ご主人が経営していた501FURNITUREという社名が由来だそう。
俳優として活動する一方、2009年から1年間チェコ共和国へ留学し、本場の人形劇やオルタナティブシアターについて研修を重ねました。
前半は谷口さんの活動紹介を中心に、特にヨーロッパで盛んな人形劇の特徴や森の中での演劇の可能性について話していただきました。
今回は、子どもたちも良く知っている「おおきなかぶ」と、カワウソとキツネのやり取りが面白い「しっぽのつり」の2作品を、2グループに分かれて実施することに。
谷口さんからは、
「最初のつかみが重要」
「子どもを巻き込むポイントをつくる」
「音で空気(雰囲気)をつくる」
といったポイントが紹介されました。
今回作る人形は、枝や木片を削り、布や革、毛糸等を貼りつけたシンプルなもの。
予め谷口さんに用意いただいた台本を基に、配役の分担をして人形の製作に取り掛かりました。
可愛らしいカワウソやキツネといったキャラクターが次々誕生しました。
また、舞台となる演台は、切り株を使い、背景には看板となるよう枝や木の実を使って「Divadlo Morinos(モリノス劇場)」の文字が付けられました。
グループ分けから準備・実施まで、わずか3時間あまりという短時間でしたが、それぞれ素敵な人形劇を上演することができました。
morinosに来場していた多数の親子連れも、演劇の世界に引き込まれ、一緒に「うんとこしょ、どっこいしょ」とかぶを抜く掛け声をかけるなど、盛り上がりました。
上演後、子どもたちは人形や楽器に触れると言われて興味津々、集まってきました。
最後に、人形劇の準備と上演を通じた気づきを共有しました。
「不安もあったが、アドバイスをもらえて完成できた。自分になかった引き出しが増えた。」
「短時間でこれだけのものができたことに驚いた。これも人との出会いのおかげ。」
など、満足感と達成感にあふれるコメントが相次ぎました。
森を舞台とした創作と表現活動の可能性を実感した1日でした。
【参加者の声】※アンケートより一部抜粋
・谷口先生の初めの説明や、自然素材を生かした人形を作る発想などとても勉強になった。みんなでひとつの作品を作り出していく過程はとても楽しく、今後、自分の現場で活かせそうで大変参考になった。
・私自身演劇の視点はほとんど持っていませんでしたが、講師の谷口さんの話を聞いて、日常の保育の中で子ども達は自らが動物や登場人物になりきって空想の演劇世界を表現しているんだなと思いました。
報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース研究所
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529