はだしのトレイル-9 土壌菌を活かし、森も人も元気に!

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 「はだし研究」の第一人者、金子潤さんによるはだしのトレイルづくり。

 今回も雪が降る中、金子さんによる講義とスザンヌ・シマール博士の地中の菌類に注目する観点から、土壌菌がより多く繁殖して森も人も元気になるための仕掛けづくりを目指しました。今回もコロナ禍での作業であるため、手伝っているのは教員の谷口先生や聖徳大学の先生、撮影スタッフなどに限っています。

最初に金子さんから裸足の効果についてのお話

最初に金子さんから裸足の効果についてのお話

 いつもどおり前回の復習を兼ねて、「金子さんがなぜ”はだし”に着目したのか?」の説明を受けました。

 以前はプロバスケットボールのスポーツトレーナーをされ、シューズのインソールづくりをされていた。しかし裸足で走るイベントに参加したら、土踏まずが良いアーチ状になり、視力も良くなった。その後、中京大学にて裸足の研究をされて、現在、ご自身の足裏はネコやイヌの足裏のように肉球的なものになり、かつ暖かで、相当な変化を遂げられています。

 「はだしは五感を変化させる」、哲学者のヒポクラテスが「人間は自然から遠ざかると病気に近づく」と言っている。裸足で自然をより身近に感じられれば、それが一番。

土壌菌を増やす説明をする金子さん

土壌菌を増やす説明をする金子さん

 

 本日の作業は「はだしのトレイル」周辺に穴を掘って、土壌菌を「土中環境」の著者で造園家の高田宏臣さんの「溝堀とシガラ設置」のように作業をし、そこに腐葉土の中にいる菌類を混入させて、豊かな土壌を復活させるのです。

今日の作業内容の説明

今日の作業内容の説明

 

 具体的に作業をする前に、全員で裸足のデータ取りです。

 裸足になって片足立ちし、90秒間立っていられるかどうかを測定しました。これは左右の足、両方、合計180秒間測定しました。両足とも90秒ずつ立てる人もいれば、片足は60秒、反対の足は5秒と極端に違う人もいました。この測定が終わったら作業開始です。

作業前の測定

作業前の測定

 

 作業に入る前に、どれが良い腐葉土なり、腐植であるのかを全員が確認。これは金子さんが前日に森林文化アカデミーの演習林で採取して来られたものです。写真の1番下側の「落葉層+腐葉土」はシカが行き来する獣道のもの、これはあまりよくありませんでした。

 真ん中のものは、金子さんも納得のもので、香りも森林そのもの。写真の1番上の手を出しているものは、大きな岩に張り付いたコケ類と落葉でできた黒っぽい腐植です。

 今回は真ん中のような落葉+腐葉土っぽい腐植+菌類を探します。

事前に用意した見本の腐葉土と腐植

事前に用意した見本の腐葉土と腐植

 金子さんと谷口先生が、コナラとネザサが生えている場所で落葉を取り除くと、白い菌糸膜が現れました。なんとコナラのドングリが菌糸に絡みながら根を出していたんです。

 多分これは外生菌根です。これはいい見本です。

落葉層の下に隠れていた土壌菌

落葉層の下に隠れていた土壌菌

 

 さて、落葉や腐葉土、腐植、菌糸層などを森から少しずつ採取する際に、カメラマンの佐藤チャルさんも裸足でした。山で少し活動しただけで、足の裏が変化したのか、体幹が変化したのかを再度測定しました。

 その結果、先ほど5秒しか片足立ちできなかった方は35秒に伸び、ほとんどの人が90秒を片足立ちされたのです。

2回目の測定

2回目の測定

 

 測定が終了して満足した私たちは、先ほど採取した落葉や菌糸の素を「はだしのトレイル」に持って行って、作業開始です。

 面白いことに、先ほどの腐葉土類の採取時も、この敷設作業の時も、菌類が混じった腐葉土を素手でとってそのあと湿り気が無くなると、どう言う訳か「手がスベスベ」になりました。

作業第2ラウンド

作業第2ラウンド

 

 この現場は上の歩道沿いに、ハツタケ、アミタケ、ドクベニタケなどの菌根菌が出るので、それらの菌類を呼び込むことと、今回採取した菌類を繁殖させるため、深さ30~40cmで直径15cm程の立穴を掘りました。

 表層から5cmも掘ると、なんと黄褐色の粘土層が出てきて、土中環境が悪いことが分かりました。

1m間隔で直径15cm深さ30~40cmの穴を掘りました

1m間隔で直径15cm深さ30~40cmの穴を掘りました

 

 掘った穴に、周辺に落ちている腐朽した落枝や刈芝、採取して来た腐植や腐葉土、落葉などを入れます。一度、詰め込んだらバールで突き固め、空いた空間に再度詰め込むことを何度も繰り返して穴にしっかり充填しました。またこの穴の近くにゼンマイが自然発生しているので、地下水脈がこの近くを流れることも予測されました。

穴に腐朽木や腐植、腐葉土、刈芝、落葉を押し込んで突き固めます

穴に腐朽木や腐植、腐葉土、刈芝、落葉を押し込んで突き固めます

 

 さて、今回は雪の舞う中の寒い作業でしたが、休んでいる樹木にとっても、菌類にとっても、いい時期の作業になったと思います。また裸足で活動していた人は、後から「足がポカポカする」と喜んでいましたので、これまた良かったと感じました。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 

 

 

 


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