morinosカフェVol.9in飛騨「山里で自分らしく生きること、暮らすこと」開催しました

開催した日:

9回目となるmorinosカフェ、今回は場所を変えて飛騨高山の「村半(高山市若者等活動事務所)」で開催しました。
ゲストは、吉眞陽子(よしざね ようこ)さん。

吉眞陽子さん

「山里で自分らしく生きること、暮らすこと」と題して、自身の取り組みを丁寧に話していただきました。
雪景色の中、参加者は20代から60代までの10名。飛騨地域だけでなく、岐阜市からの参加もありました。

村半

冒頭、吉眞さんから「皆さんに話す機会を得て、自分自身は何者なのだろう、と振り返るきっかけとなった」とコメントがありました。
「私には、例えば教師とか、これと言う肩書がないんです。」
そんな吉眞さんが考えた「私」は、
・むらの小さなおもち屋さん
・農民、山の民
・自然ガイド
・天生(あもう)のパトロール
など。飛騨の美しい自然を活かし、森と人をつなぐ活動をしています。
一言で表せないとのことですが、強いて言えば「多様な生業を持つ、百姓」と言えるのかもしれません。

村半の内部

吉眞さんは岐阜県可児市出身で、岐阜県立森林文化アカデミー(以下、アカデミー)に2001年4月、1期生として入学。2003年4月に卒業と同時に、飛騨河合村(現飛騨市河合町)に移住しました。
アカデミー入学前は、建築を学んだことがあり、その後、森に関わる仕事がしたいと思うようになりました。
その前に、まずは森や自然の事を学びたいと思っていたところ、アカデミー開学を知ります。
入学前に学費を稼ぐため、トラック運転手をやっていた吉眞さん。その時、配送で飛騨地域は何度も通ったそうで、当時は「山深いところだなぁ」と思ったとか。

アカデミー入学試験の面接では、質問されてドキドキしたことを今でも覚えていて、何とか入学させてもらいましたと苦笑い。
「アカデミーでは、森づくり、モノづくりを中心に、自由に学びました。先生と学生の距離がすごい近いのが印象に残っています。一緒に川でカヤックをやったりもしました。」
また、植物に興味があった吉眞さんは「自然を観察する会」を立ち上げ、先生や学生と一緒に周辺の山に観察に出かけるなど、アクティブに学生時代を過ごしました。

学生時代に飛騨に来ることがあり、天生(あもう)県立自然公園と出会います。秋のカツラの黄葉に一目ぼれし、卒業後、飛騨河合村に移住し、森林組合などで働きながら、天生のパトロールをしました。その後、結婚を機に退職。夫の家の農業を手伝い、地域の行事にも参加するようになります。

県立天生自然公園

その後、義母からの誘いで、とち餅づくりを始めます。
とち餅は山で拾ったとちの実を時間をかけてアク抜きし、餅と混ぜて作る、手間のかかる作業です。
吉眞さんはとち餅づくりはじめ、いろいろ挑戦しながら、飛騨の自然豊かな暮らしを楽しみました。そのうち、ふと心に浮かんだのが「稼ぎたいなぁ」という思いでした。

そして「工房すなか」を立ち上げます。すなかは、吉眞さんの元々の屋号で、工房と名付けたのは、何か面白そうなことをやっている雰囲気を出したかったから。建物自体は、吉眞さんの義父が中心となって改装して整備しました。
工房すなかでは、冬季の餅づくりのほか、田植え体験や漬物桶出し会など、暮らしそのものを一緒に楽しむ催しをしています。
コロナ禍の前、子どもたちを集めて餅つき体験をした時のこと。もち米を蒸す時の香りを嗅いで、蒸し上がったもち米を手でこねて餅になる様子を体験してもらうと、子どもたちは大喜びだったそうです。

餅つき

雪解けと共に山に山菜取りに出かけ、自然の恵みをいただく。
その後、田植えの準備を進め、家族みんなで田植えをする。
自分を含め、みんなに安心して食べてもらいたい。そんな思いから、夏の草取りなど大変だけど無農薬でコメ作りにも取り組みます。
稲刈り後、秋の楽しみはキノコ採り。自家製の小麦粉を使ったピザのトッピングに天然キノコが広がります。

pizza

身の回りにある、自然の恵みを活かしながら、日々の暮らしを楽しむ。
そのためには、地域に伝わる「知恵」を受け継ぎ、次世代へ引き継ぐことが大切です。

吉眞さんは「飛騨で暮らしていると、色々な人と関わり、つながって生きていることを実感します。」と話します。
豊かな自然に囲まれてやりたいことが、まだまだたくさんあると笑顔で語る吉眞さん。
「皆さんも、飛騨の魅力に気づいているのではないでしょうか。是非、楽しんでください。」
終始笑顔で話す吉眞さんを通して、飛騨の魅力が十分参加者に伝わった気がします。

飛騨の野菜と漬物

とち餅と玄米餅

後半は、工房すなかで作ったとち餅や玄米餅、漬物の試食をしつつ、参加者も交えて、ざっくばらんな意見交換会を実施しました。
それぞれの活動や悩みを共有することができ、参加者にとって飛騨地域での新たなつながりの一歩になったようです。

【参加者の声】※アンケートより一部抜粋
・吉眞さんのお人柄や生き様がすてきだなぁと印象に残りました。また決して楽々ではない飛騨の暮らしで創造性を発揮され、自ら楽しんで暮らそうとされているお姿にとても感動しました。(50代)
・最近色々な学びのなかで、木育は概念としてでなく、地域に根ざしたものでないと伝わらないと思うようになりました。個人的に少しずつでもつながりをつくりながら、ぎふ木育を伝えていこうと思います。(50代)
・「山里で自分らしく生きる」というテーマだったが、いろんなテーマを内包する大きな事柄を考えるきっかけになったことが、とても良かった。率直な意見交換もあり、充実した内容だった。(40代)

報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース研究所


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