中有知小学校5年生、『林業』の一端をmorinosで学ぶ
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今日は美濃市の中有知小学校5年生のみなさんが来てくれました。現在小学校教育で『林業』について勉強するのは5年生です。
教科書を見せてもらうと、天然林と人工林、林業について書かれていました。担任の古田先生が事前相談に来られ、「子どもたちに林業機械や天然林、人工林について現物で学ばせたい」と仰るので、今回は林業専攻の杉本先生とJIRIで林業に関する講座を提供しました。
最初に天然林と人工林、林業はどのような作業をするのか、林業機械にどのようなものがあるのかなど、杉本先生とJIRIが紹介しました。
今回はテクニカルセンター前広場に、フォワーダ、グラップル、スイングヤーダ、タワーヤーダを並べ、それぞれの役割について説明すると同時に、安全で快適なオペレーションについても知ってもらいました。
今回来てくれたお子さんの中には、お父さんが林業をされている子もおり、難しい林業機械の名前を聞くたびに、しっかりメモを取ってくれていました。
何という名前の機械がどのような役割を果たすのか、学校に帰ってから振り返られるようにメモをとってくれていました。
林業機械の紹介を終えてから、JIRIがエンジンチェンソーとバッテリーチェンソーについて説明しました。
エンジンとバッテリーでどのような利点があるのか、どのような場面で利用すると良いのかを説明して、実際にバッテリーチェンソーで丸太を切りました。
鋸屑が飛び散ると、ヒノキの香りがしてくるため、子どもたちも興味津々。結局、約50年生のヒノキ円盤を15枚作成して学校に持ち帰ってもらいました。
林業機械のパワーを実感する前に、5年生全員で丸太の綱引きをしました。
3mのヒノキ丸太6本にロープをつけ、それを子どもたちが曳きました。結構重いのですが、全員で引くとゴロゴロと曳くことができました。次に、有志の子ども10人で曳いても何とか動きます。しかし3人ではビクともしません。
子どもたちが綱引きした丸太を2倍に増やして、杉本先生がグラップル操作で軽々丸太移動させるなど、基本的な作業風景を見学したら、次は実際に機会に乗ってみました。
最初はエンジンのかかっていないスイングヤーダについてJIRIが説明しました。オペレーション席に座って、操作レバーなどを触ってイメージトレーニングしました。
スイングヤーダの操作を体験する子どもたち
次に、杉本先生の指導で、エンジンのかかったグラップル操作体験です。
ここでは短い丸太をグラップでつかみ、積み木のように積み上げる体験をしました。
みんな操作がうまく、うまく丸太を積み上げていました。
一連の林業機械操作を体験したら、次は山に行って、生えているスギやヒノキ、人工林についての勉強です。
morinosのすぐ上にあるスギ、この3本のスギを見て、何か感じますか?
分かったあなたはスゴイ! そう、真ん中の緑色が濃いスギは花粉を出す「葯」がついていない。つまり花粉を出さないスギです。
スギの花粉症は厄介ですが、すべのスギが花粉症のもとになるわけではありません。葯が着かない品種、葯はつくけど花粉の出ない品種、そうした品種を林業で使うことなども学んでもらいました。
山の途中で60年生のヒノキ人工林や、コナラやクヌギ、キハダの人工林、スラッシュマツの人工林も見学し、最後に108年生のヒノキを主体とした人工林で、猛禽類の「オオタカ」の巣を見たり、オオタカが食べたハトの骨を見て、人工林でも適正に管理すれば生き物が共存できる森になることを学びました。
帰ってくる途中、道路面をよく見ると「球果」が落ちています。
ヒノキ(桧)とスギ(杉)、ツガ(栂)の3種類が落ちていました。葉も併せてどれがどの葉なのか学び、この中に小さなタネがあることも発見しました。
さて、林業について学ぶのはここまで、
最後はmorinos山やティピー、木工場で各自がやりたいことをやる。元気いっぱい走っていきました。
男子はスコップ片手に山の上で、穴を掘り始めました。
靴もドロドロになりながら楽しい時間を過ごして、貴重なmorinos時間を満喫したのです。
小学校で林業を学ぶ唯一の5年生、是非、皆さんもmorinosで林業について学びませんか?
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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