「CONEリスクマネジメント講習会 基礎編」
開催した日:
~自然体験活動指導者にとって欠かせない、危険回避の基礎について学ぶ~
今回はリモートによるオンライン受講される方も6名あり、遠方は東京都御蔵島村の方がオンライン受講されました。最初は大西琢也さんの自己紹介からですが、お話が面白く、参加者はリスクマネジメントを学ぶ以上に、大西さんに興味津々です。
morinosとNPO法人自然体験活動推進協議会(CONE)と共催で、事故や怪我を未然に防ぐための準備や工夫、意識するポイント、対処方法など、リスクマネジメント(危機管理)の「基本のキ」を現場経験が豊富な大西琢也さんと共に、座学とワークショップで学びました。
リスクの概念
・リスク:身体的や心理的、社会的、経済的損失が発生するかもしれない不確実な要素
・ハザード:環境的、人的、物的リスクを高める要因。
・ペリル:ハザードのコントロールができなければアクシデントに陥る状態。
・アクシデント:身体的、心理的、社会的、経済的損失が発生した状態。
・インシデント(ヒヤリハット):損失はないが重大な事故につながる恐れのある事象。
参加者同士も「今日は何しにここに来たのか?」を話し合って、目的意識と目的そのものを自己確認しました。
対象が子どもだった場合、「子どもの目線」、視線の高さも考えて対応できているか?
危険事案に対して、誰かが決定するのではなく、誰でも決定できる「判断基準」があることが重要。そのために、正解よりも「回答」、思考よりも「試行」が重要。
●裁判における責任追及の視点も重要
①結果予見義務、②結果回避義務 この義務を怠ったり、事故が発生したりすると、注意義務違反として過失を問われることとなる。
「安全管理の四本柱」
①安全管理マニュアルの整備、②スタッフトレーニングの管理、③保険の加入、④安全管理者の設置
補足資料として、「危機管理」はなぜ?どのようにおこなわれるべきか? にも触れてくださいました。
データに基づいて、傾向をつかみ、対策を立てる癖をつけることも話されました。
「子どもの日常生活事故による救急搬送人員数の推移」を見ると、事故発生は「ころぶ」が最も多く、次いで「落ちる」となっているが、重篤な状況にはならない。しかし「溺れる」は最も発生数が少ない部類なのに重篤事故率は最も高い。
小児救急電話相談 #8000.
小児科医師・看護師からお子さんの症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院などのアドバイスをうけられます。
みなさんは、職場で「応急手当の訓練」をされてますか?言葉で「応急手当」と聞いても、例えば保育士ならば、そのほとんどが①心肺蘇生法、②AEDの利用方法について訓練経験がある。
しかしその他にも多くの応急対応が必要で、例えば③異物が詰まる、④やけど、⑤打撲、⑥誤飲の対処、はできていないのが現状です。
講義とワークショップが終了したら、「CONEリスクマネジメント講座」終了証を、大西さんから一人一人頂きました。
これで終了ではなく、ここから職場のリスク管理について考える第一歩です。
12月6日(日)は直接参加の人と、オンラインによるリモート参加の人で記念撮影しました。
12月7日の受講者は8名でした。大西さんと受講者で記念撮影。
さて、今回の研修を通して職場の安全管理を見直すきっかけができたと思います。ぜひ、来年も同じ口座を受けて、リスク管理の進捗状況を確認してください。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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