『ぎふ木育交流大会2020』ぎふ森のようちえんアワード表彰式
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本日、「令和2年度ぎふ森のようちえんアワード」表彰式、長野県池田町の竹内延彦教育長による講演、パネルディスカッション「子どもの幸せを育む新たな森と人との関わり」が開催されました。
最初に荻巣雅俊林政部長が森のようちえん活動される方々に対し挨拶。
令和2年度「ぎふ森のようちえんアワード」受賞者は、①一般社団法人ぎふホースセラピー子育てラボ、②さくらキンダーガーデン、③関市立保育園(10園) の3者です。
アワードを受賞された方々は、それぞれ活動内容や理念についてお話しいただきました。
「一般社団法人ぎふホースセラピー子育てラボ」の近藤聡さんは、「生きづらさを抱えた子どもたち」を中心に様々な活動をされており、そうしたお子さんたちに社会参加できる機会を作り出しています。
「すべての人を排除することなく受け入れる森の魅力」について触れられ、子どもの発達と成長を促す3要素として、(1)自然環境、(2)活動内容、そして最も重要なのが(3)適切な大人の関わりであると発表されました。
そして続いて、「さくらキンダーガーデン代表」の平古智美さんから、生まれ育った場所でのご苦労や、周辺の山を利活用した活動などについて、詳しくお話がありました。
3人目の「関市立保育園(10園)」は洞戸保育園の乾千穂園長先生が、島根に視察にいった時に、『子どもへの禁止ワード「危ない、汚い、ダメ、早く」』に衝撃を受け、関市の保育士さんたちに声をかけて「チーム森」を編成。その中で、『子どもたちが自然の中で五感を感じ、自分のやりたいことをやりきる子』を育てたいと抱負を述べられました。
さて、次は長野県池田町の竹内延彦教育長による講演です。竹内さんはオンラインでご参加頂きました。竹内さんはこの分野では知らない人がいない第一人者ですが、長野県で「信州型自然保育(信州やまほいく)認定制度」の創設と普及推進に携われたことでも有名です。
「信州型自然保育(信州やまほいく)認定制度」の認定園226園の内訳では、森のようちえんなどの認可外保育施設も17認定されています。こうしたものの普及には市町村の理解と協力が不可欠でるとお話されました。
「自然保育が目指す姿」の一例として、響育の山里くじら雲理事長の依田さんの言葉を紹介されました。
最終的には
子どもは自分の気持ちや話を「本気で受け止めてもらった」という経験が大切とのこと。・・・納得です。
幸福感は「自己決定」が重要!
幸福感は学歴でもなく、お金でもない、
自己決定による達成感や自尊心が、幸福感が高まることにつながっている。
幸福感は自己決定が重要
そして島根県で、森林文化アカデミーの萩原ナバ裕作准教授が言った言葉も紹介されました。
「子どもは一つ一つ違うタネ」、つまりかぼちゃのタネからきゅうりはできない。だから子どもどうしを比較してはいけない。・・・簡単そうで重い言葉ですよね。
子どもは一枚の「風呂敷」と同じ。
風呂敷の一端を持ち上げれば全体が上がる。子どものすべてを伸ばそうとするのではなく、好きなこと、得意なことを引き上げれば、自ずと全体が引きあがる。子どもの「やる気スイッチは一つじゃない」
最後に、改めて「子どもがまんなかとは?」と考えると、
●子どもは自ら育つ! ●子どもは自ら学ぶ! ●自分の未来を自ら拓く!
このためには、「すべての大人が、共有し、幼児期から子どもを信じる!」ことが重要だとお話しされました。・・・本当に納得のお話!
さてさて、第三部は
パネルディスカッション「子どもの幸せを育む新たな森と人との関わり」です。
森遊びと育ちネットワーク代表理事で、岐阜県における森のようちえん活動第一人者の浅井智子さんがコーディネーターを務め、講演された竹内教育長さん、NPO法人森のなりわい研究所代表理事の伊藤栄一さん、関市立洞戸保育園の乾園長さんによるパネルディスカッションです。
YOU-TUBEで配信映像を見ていた方からは、「勉強になった」「面白かった」「もっと聞きたい」との声が届きました。
最後に、岐阜県側のパネリスト3人で記念撮影。
この方々の笑顔を見れば、内容がどうであったか推測できますよね。
とにかく、岐阜県が実施する「森」を中心に人も環境も再構築していく仕組み、岐阜県林政部だけでなく、多くの県民のみなさん、熱意ある保育指導者、そしてそれを支える多くの自治体や個人のみなさんのお陰で形あるものにできること望んでいます。みなさまご苦労様でした。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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