『morinos』で木にふれあおう!

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 本日は岐阜県環境企画課主催の上下流ツアー、午前中は岐阜市の「木遊館」で、木材とふれあいながらの箸づくり。素材は①ヒノキ②ホオノキ③サクラで、親子が箸づくりされました。

 そして午後から、morinos 訪問です。最初にJIRIから、ヒノキやホオノキ、サクラはどのような進化をしてきた樹木なのかのワンポイントレッスン。

最初にヒノキとホオノキ、サクラについてお勉強

最初にヒノキとホオノキ、サクラについてお勉強

 

 今回の箸素材は進化の過程が違います。約1億年くらいの差があります。つまりヒノキは恐竜がいた時代に発生した樹木、ホオノキは恐竜が絶滅しそうな6500万年前前後、サクラは恐竜が絶滅したあとに発生した樹木です。

 ヒノキは雌花・雄花とは花とは思えない花の写真、ホオノキの雌しべ集合体・雄しべ集合体の写真、サクラ(カスミザクラなら)の1つの花に雌しべ1本と雄しべ約40本の写真を見てもらって、詳しく説明。

ヒノキは恐竜がいた時代、ホオノキは恐竜が絶滅するころ、サクラは恐竜が絶滅してから

ヒノキは恐竜がいた時代、ホオノキは恐竜が絶滅するころ、サクラは恐竜が絶滅してから

 

 基礎知識を頭に入れてから、morinos 広場に出て、山の状況を確認すると同時に、morinos での活動を説明させて頂きました。山で穴を掘り、水で遊び、薪を燃やし、時にはティピーで遊ぶ。

morinos広場で山の状況を確認

morinos広場で山の状況を確認

 

 ウワミズザクラの前で、サクラの種類などについて話をしてから、参加者の子どもたちにノコギリで枝を切ってもらい、小枝の臭いを嗅いでもらいました。

 独特の香りがします。別名、クソザクラとも呼ばれますが、このサクラの果実の中の種子にある胚乳は「杏仁豆腐」の杏仁と同じ香りがするし、木材を削ると「桜餅」の葉の香りがすることも説明しました。

ウワミズザクラの枝を切って香りを嗅ぐ

ウワミズザクラの枝を切って香りを嗅ぐ

 箸材であるヒノキの枝を、子どもたちが共同して高枝切で切ってくれました。

 採取したヒノキの枝を嗅いで、α-ピネンなどテルペン類の香りを感じてもらい。葉の表と裏を観察。裏側にある白っぽい「白色気孔帯」を観察して、それが「Y」の字に見えることも確認してもらいました。

ヒノキの枝を切る子どもたち

ヒノキの枝を切る子どもたち

 次に、演習林の中に入っていきました。森の入り口で「森の神様お邪魔します」と、コナラの幹に手を当てて子どもたちが挨拶をして入林しました。これは「森のようちえん」の子どもたちと同じです。

森の入り口で「森の神様お邪魔します」と挨拶する子どもたち

森の入り口で「森の神様お邪魔します」と挨拶する子どもたち

 

 演習林の入り口から10mほど登ると、大きなホオノキが落葉していました。そのホオノキの葉を一人一枚拾って、もう少し上にある林道まで持ってきてもらいました。

 林道に出たので、子どもの列と大人の列にわかれました。そしてホオノキの葉の大きさ比べです。

 子どもも大人も、前から葉の小さい人からだんだん大きな葉の人の順に並びます。そして子どもの中の一番大きな葉を持った人と、大人で一番大きな葉を持った人が大きさ比べをしました。

 次にホオノキの葉を観察です。「表側はツルツルしていますが、裏面はどうですか?」

 「少しホワホワする」・・・・そう、「裏面に毛が生えていること、知っていましたか?」

一人一枚拾ったホオノキを観察

一人一枚拾ったホオノキを観察

 

 morinos 横に生えているサクラの落葉を観察。赤く色づいた葉を拾うと、葉につながる葉柄に何やら粒状のものがあります。これは「蜜腺もしくは腺体」と呼ばれるもので、これが最初のウワミズザクラと付いている一が違うことや、この蜜腺に集まる蟻がどのような役目をするのかを説明しました。

ソメイヨシノの葉で蜜腺確認

ソメイヨシノの葉で蜜腺確認

 最後に、森の情報センターに入って、「さぁこれから、morinos  広場で遊んでください」と言うと、子どもたちは一斉に遊びに行きました。

 今回、「木遊館」と「morinos」、初めての連携企画、今後は両者が寄って、しっかり内容構築したものを参加者の皆さんに提供できるよう心掛けたいと感じました。

 

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

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