心が折れるより 骨が折れるほうがましだ!  プレーパークサポーター養成講座(初級編) 〜プレーワークを学ぼう!きほんの『き』〜

開催した日:

 「遊びに来るだけでなく、プレーパークを手伝ってみたい!」「改めてプレーパークの基本を確認したい」「プレーパークで大切にしたいことって何?」なんていう方のために、プレーパークの「基本のき」について、体験ベースで学べる講座(2回講座)の1回目を開催しました。

開講の主旨などについて説明するナバさん

 

 今日は参加者の皆さんが一緒に来られたお子さんや、他の一般のプレーパーク体験者とともに過ごしてくれるプレーリーダーと託児スタッフも来てくれています。

本日、子どもたちを見守るプレーワーカーのみなさんと託児のみなさん

 

 講師は嶋村仁志さん(TOKYO PLAY代表、通称“めだか” )

 英国リーズ・メトロポリタン大学社会健康学部プレーワーク学科高等教育?課程(DipHE in Playwork)修了。羽根木プレーパークの常駐プレーリーダー職以来、プレーワーカーとして川崎市子ども夢パーク、プレーパークむさしののスタッフを歴任。NPO法人日本冒険遊び場づくり協会理事でもあります。

本日の講師、島村仁志さん

 

 本日の講義内容は、 ①プレーワークについて ②冒険遊び場、プレーパークについて ③プレーワーカーとは ④大切にすることです。

 最初に、参加者が付箋に「今、子どもたちが『こんなことして遊べたらいいのに?』と思うこと」を2枚書いて、ボードに貼り付けます。

参観者が「子どもにどのように遊んでほしいか書いた付箋」について解説

 そこで嶋村メダカさんが、「じゃあ、子どもたちが遊んでいるときに、大人はどんなことをよく言いますか?」と参加者に問いかけ、参加者が①危険、②静かにしなさい、③すぐやりなさい、などと言うことを発言するたびに、それに該当する付箋を外して行く。

 結局、理想論と現実の乖離が見られ、貼られた付箋がどんどん無くなって行く。

 この『こんなことして遊べたらいいのに?』という付箋を外さないでおける大人が必要。そうしたことを実現できる場が、プレーパークなんです。。

 遊び場を作って、育てる土壌をつくらないと・・・・

遊び場をつくることの意味合いを説明

 

 『人間同士の関係性の貧困が、子どもたちの遊び場を奪っている』現状に気づくことも重要。

 遊び場にいる「プレーワーカー」はマルチタスクなんです。

プレーワーカーはマルチタスクだよね

 

 1943年にデンマークのコペンハーゲン近郊つくられた、「エンドラップ廃材遊び場

 それを見たLady Allen of Hurtwood(ハートウッド卿アレン夫人)がイギリスに廃材遊び場を導入し、世界に『冒険遊び場』を広げました。

 アレン夫人はBetter a broken bone than a broken spirit(心が折れるより 骨が折れるほうがましだ)と言われたことでも有名です。

 冒険遊び場では、大人が作って子どもに与えるのではなく、子どもが作る。そこには先生や指導者が「予見した学び以外の学び」がある。

 

 アクティビティと遊びは別物でなくてはならない。 混同しないように注意しなければ・・・・

アクティビティと遊びは別物と考えましょう

 

 自分から挑戦できる危険はリスク、目に見えない隠れた危険がハザード、だからハザードはできる限り取り除く。

リスクへの挑戦は守って、ハザードは取り除く

 

 プレーパークでは、Stop:まずは立ち止まってみよう。Look:子どもが何をしたいのかよく見よう。Listen:子どもが何をしたいのかよく聴こう。Think:自分が入るとどうなるか考えよう。Decide:ここまで自分の行動は決まるはず。

プレーパークでのSLLTDR

◎大切にすること、 ・いのちをまもる  ・心許せる人でいる  ・子どもが楽しむ、大人も楽しむ

 それではこれから3時間、子どもたちとプレーパークで過ごして、以下の2項目を考えてください。

   〇今日一日、あなたは子どもの何に歓びを感じましたか?

   〇今日、子どもとの関りや遊び場の中で、モヤっとしたこと、気になったことはありましたか?

 

 そこで実際のプレーパークに合流です。さすが、メダカさんはすんなりと子どもたちの遊びに加わりました。

泥水の池を子どもたちと渡るメダカさん

 

 泥んこ池では、泥団子を作って投げ合ったり、どうしたらいい泥団子が作れるか工夫したり、子どもの中に、「大人ではなく、昔の子どもがどう入るか」が鍵になります。

泥の水溜まりでも泥団子のぶつけ合い

 木工体験する場所では、安全にノコギリを使ってもらうのにどうしたら良いのか?

 どこまでを見取って、どこから注意すべきか、誰しもが「声かけのタイミング」を図りかねていました。

 

木工を楽しむ親子

 

 子どもに対する声かけは、遊び場全体に同様です。

 どこまでが安全で、今の行為は危険なのか? どのタイミングで注意するのか? どう寄り添うのか?

 大人は大人なりの葛藤が渦巻くのです。

木製の狩猟台ハイシートで遊ぶ親子

 たき火で昼食を楽しむ親子もいました。

 火の管理は特に重要です。しっかり大人がついて、できる限り子どものやりたいように寄り添いながら、野外料理を楽しむ。

各自で野外調理に親しむ人たち

 

 ドラム缶風呂では、薪の火だけではなく、熱いお湯や蒸気にも注意が必要です。

 場所が山の上という場所の危険、火とお湯という危険、ドラム缶の高さの危険、足場の悪さの危険など、一般的な危険を挙げればきりがありませんが、しかし危険なものほど楽しいものはない。

山の上にあるドラム缶風呂に入る子どもたち

 実践を終えた参加者は、①今日一日、あなたは子どもの何に歓びを感じたか?

         ②今日、子どもとの関りや遊び場の中で、モヤっとしたこと、気になったことはあったか?

  について、グループシェアリングです。

実際のプレーパークを見て、何に感動したか、もやっとしかたかをグループシェアリング

 そして、各グループの意見を集約して発表。

 この発表で重要なのはポジティヴなことから発表すること

 小学校6年生があんなに遊ぶとは? 子どもが知らない大人にあんなになつくとは?

 子どもが自分の判断で山道を選択して、目的を達成できた。大人の規制がない解放感。

 異年齢による交流の価値観。 大人と子どもの垣根が無い。…多数の意見がありました。

 逆に、どこまでが危険で、どこから注意すべきかの問題も多数ありました。

シェアリング下内容をグループごとに発表

 

 最後に、次回の17日には『自分は何をチェックするのか?』をグループ討議して、発表、そして記念撮影となったのです。

 一部の方は恥じらいがあって、鼻に指を入れていませんが、一応全員が鼻に指を入れて記念撮影です。

 次回は全員がためらいなく鼻に指を入れらっれるような裸の心で体験してほしいと思いました。上記はJIRIの勝手な意見です。

最後に本日の記念撮影、鼻の穴に指を入れて

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 次回、10月17日もお楽しみに!!

 

 

 

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