市立保育園&こども園 自然体験7年目の挑戦!美濃加茂市

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今年度もご縁があり、美濃加茂市の「ほくぶ保育園」と「山之上こども園」の2箇所の市立園の自然体験活動を応援させていただくことになりました。公立保育園(こども園)の幼児の自然体験のサポートです。

今や両園の伝統にもなりつつあるこの活動、実はあるひとりの園長先生の相談から始まったのです。7年前、ほくぶ保育園のおおや園長先生からこんな相談がありました。

「ナバさん、うちの園の子どもたちをじゃんじゃん野外で遊ばせてあげたいんです。」

かつてその園長先生が保育士としてクラスを持っていた頃は、しょっちゅうクラスの子供達を野外に連れ出しては、山で遊んだり、生き物捕まえたり、大雨の中を歩いたり、泥んこになったって帰ったりと、毎日が冒険のような保育をしていたそうです。

でも今は行事に追われて忙しかったり、親さんの理解を得られなかったり、若いスタッフも原体験や経験がないのでどうやって遊んだり安全確保をしたら良いのかわからず、なかなか子どもたちを外に連れ出せてないようです。さらに人手不足。。(半分くらいはいわゆるアルバイトのスタッフというのが現状)

「森のようちえんの子どもたちだけでなく、市立の保育園に通う子どもたちにも、同じように森の神秘さや楽しさを体験させてあげたい!」

そう思い、まずは年4〜5回、一緒に近くの里山に遊びに行くことから始まりました。地元の人たちとの調整、市役所からの活動資金調達、保護者とのコミュニケーション、現場の下見、スタッフへの説明などなど園長先生は懸命に準備をしてくれていました。

初めて子どもたちと森に行った時、園舎や園庭とは全く異なる環境でもある森で、どうやって遊んだら良いか、保育士さんも子どもたちも戸惑っていたのを覚えています。でもしばらく待つと、徐々に子どもたちの体の奥底にある記憶が蘇ったのか、何かのフタが開いたのか、目をキラキラと輝かせながら遊び始めました。森は何にもないけどすべてある。だから普段、園舎や園庭では生まれないものが、なぜか色々と生まれてきます。遊びも、会話も、ドキドキも、新しい関係性も。。。

最初はピリピリ緊張していた保育士さんも、気のせいかもしれませんが、だんだんゆったりと構え、子どもたちとの向き合い方も少しずつ変わってきたように思います。待ったり、見守ったり、応援したり、一緒になって楽しんだり。。

続けて行くうちに、森で生まれた様々な様々な遊びが、それぞれの園の文化となり、年長さんから年少さんへと引き継がれていきました。同じ美濃加茂の森なのに、違う文化が生まれているのがとても印象的でした。森が違えば、子どもが違えば、生まれてくる遊びも違います。

 

数年前からは、互いの園が交流を始め、それぞれのフィールドに遊びに行くという活動も始まりました。さらには、森で遊びを応援する保育士さん向けのロープワークや植物、キノコの知識、野外技術や救急法研修などのスキルアップ講座なども実施してきました。

そんな活動を続けていくいうちに、去年、この美濃加茂市で保育士を6年間続けてきたえりちゃんが、美濃加茂市の助成を受けて、森林文化アカデミーに入学しました。そして今、彼女は、こうした活動を毎日のように園の外からサポートする「里山保育士」という新たな職種を美濃加茂市に作り、自らが第一号モデルとして日々活動するのが夢のようです。その夢の実現に向けて、今は、森のこと、子どものこと、などなど必要な知識や技術を学んでいます。近い将来、「里山保育士」という新たな職名を引っさげて、市内のすべての子どもたちと森を毎日のようにつなぎまわってくれることでしょう。想像するだけでワクワクします。。

 

市立保育園だって、本当はいろんなことができる!!
そしてまだまだこれからやることがたくさんある!
そして現場の課題もまだまだ山盛り。。。
楽しみ楽しみ!

そんないろんな可能性を感じ始めた7年目が今年もまたスタートしました。

森の神さま、お邪魔します。
そして今後ともよろしくお願いいたします。

morinosはこれからも「子どもたちと森をつなげる」活動やそのサポート、スキルアップ研修会を展開していくつもりです。

園長の一言が、こんな大きな変化というかうねりを生み出すんですね。
この記事を見た皆さんも是非、morinosまでご相談ください。

何かが動き出すかもしれませんよ!

 

文章:なんちゃって先生 萩原ナバ裕作

素敵な写真:チャルくんこと 佐藤範裕 

*チャルくんは、morinosの森と人をつなぐ活動や実験のプロセスを日々撮り続けて(動画も写真も)くださっているナバのお兄ちゃんみたいな人です。そんなチャルくんが制作してくれたmorinos完成までのプロセスストーリー動画 ”morinosチャンネル” も是非ご覧ください。https://morinos.net

 

 

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