morinos試行プログラム「樹から木へ」木こり&木工家体験
開催した日:
morinos試行プログラム「木の伐採からはじまるスツールづくり」
今回はホールアース研究所の大武圭介さん、静岡県天竜の木こり・前田剛志さん、美濃市のACクラフト・石井学さん、森林文化アカデミーのユタ先生、JIRIによる『樹から木へ 木こり&木工家体験』を実施しました。
最初に自己紹介をした後、今回の目的や内容説明を受け、そして次回には今日伐採したものでスツールをつくる一連をイメージしてもらいました。
そして、ウォーリーこと大武さんを先頭に、演習林に向かいました。
途中、JIRIから演習林のスラッシュマツやヒノキ、スギについてお話をしながら歩きます。演習林の人工林は約60年生と約100年生が主体で、今日は約60年生のスギを伐採します。などなど。
演習林についたら、前田さんから「林業ではどんな作業をするのか」、「伐採することで林をデザインすることの意味」また、「木材の価値など」についてもお話をして頂きました。
本日は前田さんが一本のヒノキを見本としてチェンソーで伐採し、続いて参加者が2グループに分かれて各々1本ずつ伐採します。だから前田さんがどのように伐採手順を踏むのかをみんなで観察させてもらいます。
前田さんは安全な位置について、退避場所について、そして伐採したヒノキが掛かり木にならないためにどうするのかなど、について解説され、見本伐採をしてくれました。
続いて、各グループに分かれて伐採開始です。
こちらのグループは「受け口」を手ノコで作ったので、伐採補助となるロープを幹の上の方に上げる「ロープ上げ」を全員がチャレンジ。なかなか前田さんのようにはロープが上がりませんが、これも経験です。みんな楽しそうにチャレンジしていました。
ロープが上がったので、追い口を切り、仕上げはみんなで力を合わせてロープを引きます。ロープはプーリー(滑車)を使って伐採木が倒れてこないような安全な場所で引っ張ります。
また別の場所でも、もう一つのグループが伐採にチャレンジしていました。下の写真で上の方で右側に並んでロープを引っ張っている人たちと、写真の下側で立木にオレンジ色の楔を打ち、手ノコで伐っている少年が見えます。
何人かのお子さんが60年生のヒノキに手ノコを入れ、彼が最終仕上げで追い口を切っています。
伐採が終わると、子どもたちが切り株に集まって、ヒノキの香り、ヒノキの年輪、など様々観察していました。
「結構、みずみずしい」「なんかネバネバする」「いい匂い」などなど、初めての体験を楽しんでいました。
最後は伐採したヒノキの最先端(梢)を切り株に挿して、山の神様に感謝を唱えたのです。
「ありがとう御座いました」、この伐採したヒノキは4.1mに玉切りして、道路まで手で運び、トラックに載せて森の工房まで運びました。
さて、お昼ご飯は13:00からと少し遅くなってしまいましたが、途中、ナバ先生から差し入れがありました。
それはなんと、あの臭いことで有名なスウェーデンのシュールストレミング(surströmming )というニシン塩漬けです。今回ご参加の青山さん、ためらうことなく探求心でチャレンジされていました。
さて、14:00ごろから伐採してきた60年生ヒノキの皮むきです。
これから簡易製材するので、樹皮ついて泥を落とす意味でも樹皮剥ぎします。下の写真の下側に長く剥いだ樹皮が何本か並べられていますが、お子さんたちは長い樹皮を取ることを競って楽しんでくれました。
今回の丸太は4.1mでしたので、2.05mの半分にして、簡易製材します。
今回もお子さんたちが代わる代わる手ノコで頑張ってくれました。手ノコを引くたびに、いい匂いのおが屑が出てきます。
樹皮を剥いだら、簡易製材機ロゴソールの出番です。
下の写真は60年生ヒノキの二番玉ですので、少し細く見えますが、板にした板目面ンには非常に美しい模様が出ていました。
このロゴソールのチェンソーエンジンは90ccもあり、簡単に板を何枚も挽くことができました。
何枚も挽いたヒノキ板は、自力建設「活木処」に入れて、これから約二ケ月間乾燥して、次回の「木工家体験」ですつーの材料にします。
つまり自分たちの手で森林整備して得られたヒノキを板に加工し、それを利用してスツールを作るのです。
今回伐採したヒノキの葉、球果、そして細かなおが粉を利用して、お家で利用する「バスソルト」づくりです。
写真のお子さんはお父さんと一緒に、一生懸命ヒノキの葉っぱをハサミで刻み、いい思い出づくりをしていました。こうすれば、お風呂に入りながらも、今日の活動に花が咲くことでしょう。
さて、最後は夕方、少し薄暗くなってしまいましたが、全員で記念撮影です。
今日の作業は、次回の木工家体験のための前段階です。とはいっても、林業と言う活動や自分たちで丸太を板に加工する体験など、普段触れることのない貴重な時間を過ごして頂きました。
され、約二ヶ月後、このヒノキを使ってスツールを作ること楽しみにしています。
では、みなさん、次回の報告も楽しみして下さいね。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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