岐阜盲学校の中学部・高等部生がmorinos体験
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今日は初雪舞う寒い朝でしたが岐阜市にある『岐阜盲学校』から中学部と高等部の生徒と先生が、春に続いて山の体験とmorinos体験に来られました。
まずは山に行く前に、焼き芋をつくるためのおき火づくりをしました。マッチを擦るのも非日常の体験です。1人1回ずつマッチを擦って、2人とも2回目に見事着火しました。

焚火に着火
焚火はmorinosスタッフに管理してもらい、私たちは山に向かいました。山道はデコボコしており、かつ段差があり、木の根っこも出ています。それを慎重に避けながら、山の林道まで向かいました。
春に来た時に触って印象的だったモチツツジは、春から夏にかけて葉の腺体から粘液が出ているため、複数の葉を握るとくっついて1つになるくらいモチモチで、それがモチツツジの名前の由来となっています。
そうした記憶を頼りに葉を握ると、なんと葉がサラサラで何も起きないのです。びっくりです。秋から冬にかけては葉を食べる害虫や病気も少ないので、モチモチでなくても良いのです。

モチツツジの葉の感触を確かめる
林道では、クスノキの葉の香りを嗅いだり、クロモジの葉や枝の香りを嗅いだりもしました。カンファーやリナロールなど、樹木が持つ様々な香り成分についても学んでもらいました。
続いて林道わきに生えているウラジロで「ウラジロバッタ」をつくって遊びました。このウラジロはお正月の注連飾りに利用されたり、これを敷いた上に鏡餅を置いたりするものです。そうした説明とともに、どうしてバッタとして遊べるのかも体感してもらいました。
下山は登り以上に慎重に歩きました。コナラやアベマキ、タカノツメ、ホオノキの落葉を踏みしめる音も、この季節ならではの音なので、葉の種類による音の違いも楽しんでもらいました。

落ち葉を踏みしめて初冬の森を感じる
下山してから、morinos周辺でヒヨドリの鳴き声観察をしました。現在、カンツバキが白や桃色の花を咲かせており、その周辺に10羽以上のヒヨドリが集まっていました。
最初のうち「ピーヨ、ピーヨ」と鳴いていましたが、私たちが近づくと威嚇するように激しく鳴き、飛んで行きました。
周辺に森林文化アカデミーの学生による自力建設が何棟かあるのですが、その1つ「森のインターチェンジ」に上がりたいと言う要望があり、恐る恐る上がって記念撮影しました。

自力建設「森のインターチェンジ」で記念撮影
morinosに戻ってきてから、マッチを使わずに摩擦で火を起こす「舞錐(まいぎり)式火起こし」体験です。 どのように操作すれば良いか、木屑をどのように溜め込むか、舞錐の反動をどのように利用するか、様々なポイントがありますが、一生懸命挑戦し、見事成功しました。

舞錐での火起こしに挑戦
本来の目的である焼き芋は、朝一番に着火した焚火のおき火でうまく焼けていました。
お昼ご飯を食べてお腹いっぱいのはずですが、焼き芋にチーズやチョコ、黒ゴマをトッピングして食べて楽しい時間を過ごしました。

完成した焼き芋
最後に、morinosに来た記念として、スラッシュマツの大きな松ぼっくりと、森のエビフライをお土産に帰路につきました。
岐阜盲学校のみなさん、春と初冬の2回お越し頂き、森の楽しさを十分に感じて頂けたのではないかと思います。是非、お近くの森にも遊びに行ってみてくださいね。
以上報告は、JIRIこと川尻秀樹でした。
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