教員研修「野外で算数」を受講した先生から、日々の実践報告!

開催した日:

全国でも珍しく(もしかして唯一?)県教育委員会の正式な研修として
「野外で算数」を実践し始めてかれこれ8年くらいになるでしょうか。

 岐阜県が誇る森林を始めとした身近な自然や校庭を舞台に、屋外で
体を動かしながら感覚的に国語算数理科英語など教科学習を学んでいく
このアプローチは、スウェーデンで誕生しました。

 教室での教科書を使った勉強では理解できない子どもたちが、体を
動かしながら感覚的に学ぶことで理解ができるようになり、学力の
ボトムアップにつながるというエビデンスも出ています。

 そんな「野外で算数」の実践的な研修会を、スウェーデンから日本に
紹介してくださった山本ファミリーを講師に毎年実施してきました。
今年の研修の様子はコチラをご覧ください。
https://morinos.net/report/15631/


そしてそうしたスキルアップ研修の成果が少しずつ広がってきている
ようです。
 今回は、研修後に積極的に実践を展開されている
「H先生」の様子を
ご紹介します。

 なんちゃって先生 萩原ナバ裕作

 

***** 以下H先生からのコメントと報告から抜粋 *******

6年ほど前、morinosの講座で「野外で算数」を知り見学をしました。
とても面白かったので、ぜひ、自分の指導にも取り入れたいと思い、
少しアレンジしながら行っています。
 
 
さいころゲームやクレーンゲームは、他の児童も興味津々です。ちょっと違って
面白い仲間との学習が肯定的に広がるといいなと思っています。
 
その翌年以降、県教育委員会の専門研修に毎年参加して、研修の合間にもなんちゃって
先生みたいに実践の様子を紹介させてもらっています。
こんな感じでやればいいんだ、というきっかけになるといいなと思っています。
 
 前任校では、校区内にある森で行っていました。重さ比べ、長さ比べなどは森で
やるともっと面白いのですが、校内で、教室である物を使って体験を通した学び
をしています。昨年度は、3年生の2学級で「10m選手権(自分の体で1mを作り、
チームで協力して10m地点を予想し、巻尺で計測する)」を行いました。体験を通して
数量のイメージを豊かにすること、協働的な学習は学級担任と連携して取り組みたいし、
単なる体験で終わらないよう、教室の学びと連携していきたいです。
 
 
通級の指導について、2年生の学級担任と交流していると「時間や、長さ、かさなど、
本当はもっとこういう体験をさせてあげたいって思うんですけどね.…。」という声が
ありました。チャンス!ここは、うまく時間を調整して一緒に授業をやりたいです。
 
通常の学級の学びも、そして、通級指導教室の肯定的理解のためにも、と思っています。
 
まほう水
 算数「かさ」の単元と連携して?実際の操作を通して数量のイメージを豊かにすること、
色の組み合わせや名前を付けて交流することなど、教科横断的?な取組と手先の操作など
をねらいとしました。2Lのペットボトルから水を注いだ経験のない子も、自分でやって
みたいと意欲的でした。これをきっかけに家庭でも経験してほしいなと思いました。
どの子も、喜んでまほう水をもって帰りました。
 
 
ねんどで遊ぼう
 「100gをつくろう」
 見本を手がかりにしてねんどでぴったり100gを作ることをしました。数量のイメージを
豊かにすること、手の感覚などをねらいとしています。ぴったりの子は嬉しそうでした。
 「ねんどのひもをつくろう」
 100gの粘土をひもにしました。掌を使って押しながら伸ばすことを伝え、モデルを見せ
ましたが、「硬い。」と言ってなかなかうまくできませんでした。長さを巻尺で測りましたが、
定規でもよいくらい短かったです。経験不足と手先の操作の課題かと思いました。
 
 
 
 「音のカタチ」
 オノマトペのカードを引き、イメージするものを粘土で作りました。表現の方法、手先の
操作などの課題もあります。その子のなりの表現も大切ですが、伝わるように、という
ところも課題を感じました。
 
 
体のものさしを使おう
 「1mをつくろう」
 紙テープを1mと思うところでちぎり、巻尺で測りました。自分の身長からイメージする子もいました。
 「体のものさしをしらべよう」
 身体尺(寸、咫、束、尋)を測る。おおよその長さを知ることで、数字だけでない長さの関心や
 イメージをもつことをねらいとしています。
「1mをつくろう」
 紙テープを1mと思うところでちぎり、巻尺で測りました。紙テープを伸ばすことが気になり、
 前回よりも長くなってしまった子もいました。
 「ぼくの1mをつくろう」
 1mの長さの幅広の画用紙を用意し、身体尺を使って「ぴったり」1mになるように作りました。
 「すごくおもしろくて、楽しくてつかれました。」を言う感想がありました。
「さいころゲームをしよう」
 2つのさいころの目の和・差・積で1から10を作ります。ちょうどかけ算(九九)の学習が
 
終わったばかりで意欲的でした。数字と具体物(今回はペットボトルのキャップ)の一致、
距離などから数を体感的に捉えてほしいと思っています。そして、屋外での活動はやっぱり楽しそうです。
 
さいころゲームは、学年に応じてさいころの数を増やしたり、割り算(割り切れる数)も使ったり
していますが、どの学年も楽しそうです。
 

H先生、ご報告ありがとうございました〜!

なんちゃって先生 萩原ナバ裕作

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