今回の森のじかんは、七宗町にある上麻生小・神渕小の１年生がmorinosに遊びに来てくれました！両校は、これまでにも交流をしているそうですが、来年度の統合を前に、さらに心の距離を縮めたいとのこと。演習林とひろばを丸１日使って、仲間と焚き火で焼き芋を味わい、森遊びを通じて五感で自然と親しんだ様子をお届けします。

morinosに到着後、まずはみんなで焚き火にくべるサツマイモを、新聞紙とアルミホイルで丁寧に包みました。さらに、子どもたちがマッチを使って火付けに挑戦！ 苦労しながらも火を安定させました。

たき火に挑戦！

そして、いよいよ演習林へ出発！今日の目的地は、「森の中の四寸傘（よんすんがさ）」というアカデミーの学生が建てた森の中の小屋。私たちは、子どもたちが自ら気づき、考え、行動する時間を大切にするため、「急がない」「手伝いすぎない」という大人の関わり方を徹底しました。

五感で楽しむ道中

子どもたちは自分の興味の赴くままに立ち止まり、寄り道を楽しみました。

みんなで落ち葉じゃんけんをしたり、色や形の違う葉っぱを比べたり、葉っぱのにおいを嗅いだりと五感で森を体験。今の季節ならではのフユイチゴを見つけて、そっと味見をする子もいました。

「見て！このキノコ、枝から顔を出してる！」「わぁ、落ち葉の下にちっちゃいクモがいる！」など、子どもたちの目線でしか見つけられない、小さな命の発見が次々と共有されます。

途中の分かれ道では全員が道なき道を行くコースを選びました。

挑戦とやさしさ

急な斜面では、子どもたちから「きついー！」「大変だよー！」という声も聞かれましたが、誰一人諦めることなく、お互いに声をかけ合いながら懸命に上りきりました。

四寸傘で遊びつくす

 四寸傘に到着すると、木登り、シーソー、ロープを使ったブランコ、そして秘密基地づくりに夢中になりました。誰からともなく「ここに秘密の隠れ家を作ろう！」という声が上がり、既に交流経験のある友だち同士がと声をかけ合いながら、落ち葉を運ぶ共同作業がスタート！道具がなくても、自然の素材とアイデアだけで、創造力が爆発する瞬間でした。

ロープを使って試行錯誤

座って落ち葉の感触を味わう

名残惜しくも下山の時間。帰りは子どもたちが、スタッフと一緒なら挑戦できる直降コースを選択しました。急な斜面で滑る子、転ぶ子も続出しましたが、ふかふかの落ち葉がクッションになり「痛くないよ！」とへっちゃらな様子。森の恵みのおかげで、たくましい姿が見られました。

また、下のひろばで焚き火の番をしていた先生に、道中で見つけたフユイチゴのおみやげをそっと渡す優しい子も。森の楽しさだけでなく、友だちや大人を思いやる気持ちも育まれていました。

森のおみやげ、どうぞ

山から下りたところで雨が強くなりましたが、それもまた思い出。みんなで軒下に移動し、焚き火を囲んでお弁当を食べました。焚き火の暖かさに包まれながら、お弁当を味わう子どもたち。 「煙りのにおい、好きかも！」「今まで食べた中で一番美味しい！」と、五感すべてで自然の恵みと、火を囲む楽しさを味わいました。

みんなでお喋り、温かい時間

午後はフリータイム。ひろばでは、工作や探検などゆったりとした自由な時間を過ごしました。神渕小と上麻生小の垣根はなくなり、自然に混じり合って仲よく遊んでいる姿が多く見られ、交流がさらに深まったようです。

ひろばも遊びつくす

遊びに満足すると、いよいよお楽しみの焼き芋の時間です。子どもたちは焚き火の周りに集まり、自分たちが準備したお芋がどうなっているのかワクワクしながら待ちました。

ホクホクに焼き上がった焼き芋をほおばる

 「アツい！でも、甘い！」焚き火の暖かさと、自然の恵みが作り出す甘さに、子どもたちの笑顔が溢れていました。

協力して山道を登り、軒下でお弁当を囲んだ経験は、何にも代えがたい

落ち葉の匂いを嗅ぎ、フユイチゴの甘酸っぱさを味わい、焚き火の温かさに包まれた１日。子どもたちは五感を全開にし、森の豊かさを受け止めました。森での活動は、自然な混ざり合いを生み、知識ではなく心を育みます。ここでの経験が、統合後の新しい学校生活の大きな礎となることを願っています。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました！

以上報告は、どいっひこと土井早谷香でした。