森のじかん『中濃特別支援学校中学部2年生の森の恵み体験』
開催した日:
関市桐ヶ丘にある中濃特別支援学校中学部2年生のみなさんと『森の恵み体験』として森林内で活動予定でしたが、あいにくの雨模様だったので、急遽、場所を教室内に変更して実施しました。今回の目的は①自然に親しむこと、②クリスマス飾りにつかえる材料を集めることです。

松ぼっくりの説明をするスタッフ
最初は松ぼっくりを利用した「釣りぼっくり」。
スラッシュマツとクロマツの松ぼっくりを釣るアクティビティです。生徒は自分で木の枝に麻ひもを結んで釣り竿を作り、その麻ひもを松ぼっくりに巻き付けたりして釣り上げるものです。
大きな松ぼっくりに大喜びの生徒たちに、「この松ぼっくりから森のエビフライができますが、誰が作るのか分かりますか」と聞くと、「ビーバー、ネズミ、ヌートリア、リス」と声が出ました。森に棲む動物についても学んでもらうことも重要です。
いよいよ「釣りぼっくり」体験です。
これが簡単そうで難しい。自分がクリスマス飾りに使う松ぼっくりを得るため、どうしたら釣れるか工夫しなければなりません。

「釣りぼっくり」に挑戦する生徒
「釣りぼっくり」で重要なことは、麻ひもをどこにからめるかです。
松ぼっくりの鱗片に巻き付けるようにからめると成功することを理解した生徒は、次から次へと釣り上げて、一番多かった生徒は14個でした。
この松ぼっくりはクリスマスのリースやツリーに飾り付けに使うほか、松ぼっくり自体も、色づけして小さなクリスマスツリーにするそうです。
さて、次はmorinos名物になりつつある「モクミン」です。
「モクミン」は剪定されたり、除伐されたりした広葉樹の枝を有効利用したものです。小枝の感触や木材の感触を感じながら、それを色付けしたり、葉っぱで装飾したりして完成させます。「釣りぼっくり」で盛り上がった後は少しこころを鎮める作業の時間になります。
小さな木片にペンで色を塗り、顔を描いて、スギかヒノキの葉っぱで頭を飾れば完成です。
小さいものなので細かな作業が必要ですし、顔を描くのにも神経を使います。

完成品を見せあう生徒さん
出来上がった作品をイスの上に並べて見比べている生徒さんたちもいました。
リョウブやヤマボウシなどの小枝ですが、なんとも可愛い「モクミン」が出来上がりました。

作った「モクミン」並べて見比べる
次は、より一層静かに作品づくりに取り組む「落ち葉アート」です。
持参した葉っぱはソメイヨシノ、コマユミ、イチョウ、ヤマモミジ、クロモジです。このうちクロモジはいい香りがするので、生徒や先生にも香りを嗅いでもらいました。
この落ち葉を画用紙に貼り付けたり、葉や画用紙にペンで書き込んだりしてアート作品づくりに取り組みました。
1枚1枚丁寧に貼る人、画用紙に先に糊をつけてから貼る人、試しに葉を並べてから糊づけして貼る人、一度に多くの葉を散らしてつくる人、葉っぱの使い方は様々でした。

落ち葉でアート作品づくり
仲の良い生徒同士は、少し似た構図で「落ち葉アート」に取り組んでいました。イロハモミジとイチョウ、コマユミの葉で作品を完成させてくれました。

葉を1枚1枚丁寧に貼っていた生徒さん
クロモジの葉の香りが気に入った生徒は、クロモジの葉の1枚1枚にペンで模様を描いて5枚貼り付け、その後にイチョウの葉に宇宙船を描いたり、ソメイヨシノに戦艦を描いたりして作品を完成させてくれました。また、1人はすべての葉に、ペンでしっかり色づけしてくれていました。
さて、今回は急遽教室内での活動になりましたが、終始笑顔で『森の恵み体験』を楽しんで下さいました。
中濃特別支援学校中学部2年生のみなさんと先生方、ありがとうございました。次回は森で楽しみたいですね。
以上報告はJIRIこと川尻秀樹でした。
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
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