「森のじかん」〜小泉保育園で里山探検〜

開催した日:

 今回の森のじかんは多治見市の小泉保育園を訪問し、近くに広がる大原里山広場を舞台に里山遊びを実施しました!園から里山までの「道のり」も、森のじかんとして五感で感じ取る特別な一日となりました。この日のテーマは「里山の中で体を動かす楽しさを知り、山の中に何があるのか、五感を使って発見する」こと。

 朝9時、年中児19名と先生方と共に里山広場へ出発です。子どもたちは、ロープやハンモックなどの資材が入ったカートを協力して運びます。この移動も、私たちmorinosが大切にする「森のじかん」の一部です。

「白線からでないように」みんなで気を付けました!

「白線からでないように」みんなで気を付けました!

「里山に行くまでには何があるかな?」「何か気になるものがあったら教えてね」と声をかけると、子どもたちはカートを引っ張りながらも、キョロキョロと周りを見渡します。

道草こそ、最高の発見に満ちている

道草こそ、発見に満ちている

 先生方は、車通りでの子どもたちの安全に最大限の注意を払っていました。その慎重な安全管理のおかげで、子どもたちは公道という日常の環境を、五感を使って移動することができました。里山に入る前の空き地で、道端のメヒシバや葉っぱを使った簡単な遊びを紹介すると、子どもたちの意識は里山の自然へと切り替わりました。

足元の草花が最高のおもちゃに変わる

足元の草花がとびきりのおもちゃに変わる

 慣れ親しんだ里山広場に到着すると、子どもたちのエンジンは全開です!落ち葉をめくり、切り株の裏を覗き込み、夢中になって虫や木の実を探します。「見て!これ何?」と好奇心いっぱいの声があちこちから聞こえてきました。

どこに隠れてたの?思わず声をあげる、どんぐり拾い

どこに隠れてたの?思わず声をあげる、どんぐり拾い

みんなで覗き込む、里山の宝物

みんなで覗き込む、里山の宝物

ぐらぐらロープに全集中!

ぐらぐらロープに全集中!

せーので乗り込んで、ゆらゆら揺れる!

せーので乗り込んで、ゆらゆら揺れる!

 バランスロープ渡り、そしてハンモックでの一休み。準備した遊びも楽しんでくれましたが、やはり子どもたちの遊びの主役は『里山そのもの』。斜面をのぼり、おりる!急な斜面も何のその。転がることを恐れず、自分の足と手を使い、たくましく斜面を駆け上がったり降りたり。その身体能力とバランス感覚には目を見張るものがありました。

指先に感じる、木の皮のザラザラと湿った手触り

指先に感じる、木の皮のザラザラで湿った手触り

 私たちスタッフは、子どもたちの「やってみたい!」という好奇心の赴くままの行動に寄り添い、安全を確保しながら見守りました。

樹液が出ている木を発見!

樹液が出ている木を発見!

 ただ、先生方から「危ない!」という声が頻繁に聞こえてきたのも事実です。斜面での動き、両手がふさがっている子への注意など、大人の視点からすると「危険」に見える瞬間が多くあったようです。

大人の声が届く前に迷わず一気に駆け上がる

大人の声が届く前に迷わず一気に駆け上がる

 しかし、子どもたちはケガをすることなく、平気で、むしろ楽しんで遊びを続けていました。この、「大人が危ないと思うこと」と「子どもが実際に体験して乗り越える力」の間にあるギャップこそが、今回の活動の最も大きな発見です。子どもたちは私たちが想像する以上に、環境を把握し、自分の身体をコントロールする力を持っています。

 この「森のじかん」は、単なる遊びの時間ではありません。「子どもたちの能力を信頼し、少しだけリスクを許容することの重要性」を大人に伝える、大切な「種まき」の機会です。

 先生方の不安や困りごとにスタッフも真摯に寄り添い、現場で安心感を共有していくための工夫を共に行っていきたいと思います。ご協力いただいた小泉保育園のみなさん、ありがとうございました!

 

 以上報告は、どいっひこと土井早谷香でした。

  • モリノスfacebookページ
  • モリノスlineページ
  • モリノスYouTubeチャンネル
開館時間:10:00 〜16:00
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
電話番号:0575-35-3883 / FAX:0575-35-2529
Address : 88 SODAI, MINO-SHI, GIFU-KEN, ZIP #501-3714 JAPAN
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529
岐阜県立森林文化アカデミー
ぎふ木遊館
Sustainable Development Goals