アカデミー教員プログラム 「おもちゃ作家と一緒に木のおもちゃを作ろう」を実施しました

開催した日:

 ナイフやノコギリ等、最小限の道具を使って木のおもちゃ作りをするプログラムを2月24日(月・祝)に、行いました。講師は森林文化アカデミー木工専攻の前野健さん。現役保育士/教員や、木育に興味関心がある成人12名が参加しました。

前野さんと丹羽さん

前野さん(右)とアシスタントの丹羽さん(左)

 アカデミー教員になる前に、木のおもちゃをデザイン・製作する木工作家をしていた前野さん。今回はウサギの人形と自動車のおもちゃ作りを、材料となる木を伐採・採取するところから実施していただきました。

 アカデミー演習林内で伐採した木は、別の倒木の巻き添えで上部が折れてしまっており、このまま枯れてしまうリョウブとアカラシです。伐採する際は上部を観察し、枯れ枝が落ちて来ないか、また周囲に危険はないか等、万全の注意を払うよう説明がありました。それぞれ太さ3~5cm程度の比較的細いものを選んで伐採し、運び出しやすいよう1~1.5メートル程度に切って持ち帰りました。

演習林での材料の採取

 最初はウサギの人形作りです。作り方のイラストを基に、前野さんからポイントを指導してもらい製作を開始しました。ナイフを扱う際は、
・使い終えたら必ずケースに入れる
・腕を回して、周りに当たらない(安全な)場所で扱う
・刃先を寝かせてゆっくり、優しく動かす
といった点に注意するように指導がありました。
 まずはとってきた枝を適当な長さにノコギリで切り、切込みを入れて削り、ウサギの形に仕上げていきました。ポイントは、ナイフで削る方法と、切込みを入れて繊維方向に割る方法を組み合わせて作り上げることです。仕上げに焼きペンで顔を描いて完成です。ウサギのつもりが、ネコになったり、シカになったりバリエーションも様々誕生しました。


ウサギ作り

 午後からは自動車作りに挑戦しました。
 ポイントは車軸を受ける溝作りです。ノコギリだけを使って、三角形の溝を作れることに皆さん驚いていました。車輪を取り付け、自動車も完成させることができました。最後に可愛らしいウサギの人形を自動車に乗せ、完成お披露目会をしました。「morinosモーターショーみたい」という声も上がり、多様な自動車&人形が並びました。



 

 予定時間を20分ほど超過しましたが、皆さん自分で一から木のおもちゃ作りができたことに満足した様子でした。前野さんからは最後に、「一連の流れを体験してもらうことで『自分にもできそう』という気持ちを持ってもらいたい。そして身近な場所で実践してもらえると嬉しい。」とコメントをいただきました。
 終了後、道具の扱い方(ナイフの選び方等)に対する質問が個別に出るなど、早速実践に向けて関心が高まっている様子が伺えました。おもちゃ作りを通じて、森や木にもっと興味関心を持っていただけると嬉しいです。

参加者の声(アンケートより抜粋)

・里山の材を活かして、自分の手を使って形あるものを一つ生み出せたことが嬉しかった。道具の使い方も優しく丁寧に行うことで、自由自在に形作れることに感動しました。もっともっと、たくさん作ってこどもたちだけでなく、森、里山に関わる大人たちとも共有していきたいです。
・まだ生きていきたかったであろう木が自然災害によって折れ、また、命を吹き込まれるといった活動は、参加していても有意義。私たちも自然の中に共に存在する一部であるという実感が持てた。道具の使い方によってできることの幅が広がることがわかった。
・「なるほど」がいっぱいでした。丁寧で分かりやすい作り方に安全へのポイント、凄く勉強になりました。先生たちのお人柄も、やっぱり何度もお会いしたくなります。

報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース自然学校

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