「棍棒づくりを通して森to木を感じる1日」を行いました
開催した日:
「棍棒づくりを通して森to木を感じる1日」を開催しました!
年の瀬のmorinosに「棍棒」という言葉に惹かれた大人たちが集う。
今回の企画は、木の色々な形や特性をみんなで活用したり面白がったりする場をつくりたい!という森林文化アカデミーの学生が発起人となって企画が実現しました。
そんな思いを叶えるべく、講師としてお呼びしたのは高山市で書店を営みながら棍棒に魅了され、高山市で棍棒チームを立ち上げている藤原亮さんです。
参加者は県内各所から9名が集まり、その半数以上が森林文化アカデミーやmorinosに来るのは初めてとの事でした。
まずは参加者の自己紹介から始まり、そもそも「棍棒ってなに?」という導入を行い森へ移動しました。
森に入ってからはアカデミーの学生である後藤さんと梅村さんから森を楽しむ為の2つの視点を教えてもらいます。
落葉した季節でも「冬芽」と「樹皮」を見比べる事で、森の中に色んな樹がある事に気が付きます。
今回の森での活動は棍棒の材料を森から頂くと同時に、森の整備も兼ねています。後藤さんと林業教員の新津から樹の樹形や森の事、樹を伐る事での森への影響のレクチャーを行った後に3班に分かれて各1本の樹を選び伐倒を行いました。
それぞれ樹の萌ポイントとどの部分を使いたいかを相談しながらの選木で徐々に気持ちが高ぶります。
選んだあとはみんなで協力してもらい樹を倒します。
少し大きな樹を選んだ班は大変でしたが、自分で選んだ自分で使う材料という事を考えれば頑張れます。
お昼は焚火を囲んでトークセッション。
棍棒:藤原 × 林業:新津 × 木工:渡辺 の3人の話をベースに多様な視点で棍棒を語りました。藤原さんの「意味のないことの大切さ」は多くの参加者の心に刺さったようでした。
棍棒をそのまま面白がれる気持ちが、山や木を面白がれる、身の回りの価値を発見できる視点につながったら、林業の世界も、ものづくりの世界も、まちに住む人々の世界もちょっとずつ変わっていくのかもしれませんね。
午後はいよいよMy棍棒づくりです。
木工教員の渡辺先生に協力いただき削り馬とナタを使用して棍棒の取っ手となる部分を削り出していきます。
初めての刃物にも安全に楽しく作業できるように学生もサポートしてくれました。削っては握り、削っては振り、みな思い思いに自分の求める棍棒を形にしていきます。
1時間半ほど自分の棍棒と向き合ったら、それぞれ作った棍棒に名前を付けて
棍棒自慢が始まりました。
「ラ・フランス」「骨太郎」「フレンチソード」「YAMORI」「人類にはまだ早い」「夜明け前」など、個性豊かな棍棒たちの誕生です。
名前を付けると、より一層自分の棍棒がいとおしくなりますね。
最後に藤原さん指導の下、界隈では話題の棍棒飛ばしを体験させてもらいました。
自分で作った棍棒で被打棒と呼ばれる棒を叩き、遠くまで飛ばす体験です。飛ばすごとに「ナイス棍棒!」という謎な掛け声が飛び交いました(笑)
今回の棍棒たちは、観賞用・防犯用・暮らしの中での実用・スポーツ利用など、様々な用途で皆さんのお宅へ持ち帰られていきました。
『参加者の声(アンケート)を一部抜粋』
◆棍棒に惹かれて参加しましたが、森林についても学びながら楽しめる企画で最高でした!難しくても、とにかく一回やってみようか、という講師、学生さんたちの優しさとおおらかさに救われました。また、ロープを使っての伐採はとても迫力があり感動しました。木が倒れ、パッと光が差し込んだ瞬間のことは、いつまでも鮮明に思い出せそうです。
◆「棍棒をつくる意義」のようなテーマから、自分たちが普段、いかに「意味のあること」を求めていたり求めさせられていたりしているのかということを考えるきっかけになりました。
◆棍棒きっかけで参加させていただきましたが、林業の一片に触れることが出来、山との向き合い方を深める事が出来て良かったです!
◆桂さんの「意味のないことの大切さ」といったニュアンスの話を聞き、仕事柄ロジカルに意味や価値を求めがちな考え方に対し、少し肩の力をゆるめて物事を捉えることも時には必要かなと感じました。
以上、報告はアカデミー学生の後藤さん(ゴリ)と新津(YUTA)でした。
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
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