教員主催プログラム「『伝える』と『伝わる』の違いって何だろう? ―コミュニケーション実験室」を実施しました

開催した日:

森林文化アカデミーのユニークな講師陣によるスペシャルプログラム。今回は森林環境教育専攻の谷口吾郎先生をゲストに迎え、自身の実践や経験を例に、相手に「伝わる」ようにするためにはどんな工夫や心構えが必要なのか、様々な体験を通して考えました。岐阜県内から7名が参加しました。

冒頭、スクリーンに映し出された不思議な絵を眺めながら、そこに隠されている動物を探すゲームを行いました。すぐに見つけることができる人がいれば、言われてもなかなか気づかない人もいました。
どこに潜んでいるか、言葉でうまく説明することが難しいことも実感しました。
伝えるから伝わるへ

続いて少し頭に「もやもや」を残しながら、互いに自己紹介と参加動機を話してもらいました。
皆さんテーマである「コミュニケーション」について、日頃から悩みや苦労を感じているそうで、何かしら改善のヒントを得たいとのことでした。

最初に体験した実験は「伝言ゲーム」。順番に言われた言葉を覚えて、次の人にその通りに伝えていきました。
簡単なようですが、「1回しか聞けない、質問もできない」というルールで行ったところ、かなり難しかったです。
最初は短い文章でしたが、2回目は3つの文章からなる長文となっており、なかなか覚えることができずに最初と最後ではずいぶん内容が変わってしまいました。
【最初の例題】
(最初の文章)モノリスは来週月曜日から改装のため閉館します。
(最後の文章)モリノスは改修のため来週の月曜日から閉館します。

伝言ゲームの結果

伝言ゲームの気づきとして、
・多すぎる情報は相手に伝わらない
・聞いているだけだと難しい場合がある
・聞いているようで聞いていない(勝手に言葉を変えてしまっていた)
といった点が挙げられました。

また、谷口先生からコミュニケーションの特徴についてミニレクチャーがありました。
双方向でのやり取りの際、互いに想いを言語化する際に情報の劣化が起こり、さらに伝わるまでの間にノイズ(別の情報)が入って劣化するとのこと。例えば10の情報を相手に伝えようと思っていても、相手に伝わったと実感できるのはたった1しかないそうです。

次に行ったのは、イメージを言葉に変換して相手に伝える「人間FAXゲーム」。
これは送り手が見たイメージを、言葉だけで受け手に伝え、受け手は聞いた情報だけでイメージを再現するもの。
1回目は一方的に送り手が伝えるバージョン、2回目は双方向で確認や質問をしながら伝えるバージョンで行い、それぞれどのように伝わるのか比較実験を行いました。
  人間FAXゲーム

いずれも円や正方形などシンプルな図形が複数配置されたイメージでしたが、なかなか難しく、一方通行と双方向で伝えた場合、送り手・受け手双方で違いは明白でした。

【一方通行の場合】
〇送信者
・伝わっているのか確認したかった。不安だった。
・言葉だけで伝えるのは難しかった。
〇受信者
・一方通行で聞くのは辛かった。

【双方向の場合】
〇送信者
・反応があると助かった。
・「わからない」と言ってもらえて嬉しかった。
〇受信者
・納得するまで聞けて良かった。
・言葉の定義や解釈が違うことに気づいた。

最後に今回の実験(体験)を踏まえて、各自の気づきを付箋に書いて共有しました。
相手により伝わるための工夫や配慮、気づきとして
・最初に全体像を伝えてから詳細を伝える
・ゆっくり話して相手に安心感を与える
・双方向のやり取りが大切
・得意な伝え方最適な伝え方は人それぞれ
気づきとふりかえり

誰かが正解を知っていて教えるのではなく、一緒にやりながら考え、気づきを共有していく。
谷口先生がアカデミーで実践していることが参加者にも実感できた3時間でした。

 

【参加者の声】※アンケートより抜粋

・普段の生活で欠かせない「伝える」ということがいろんな面から見るとこんなに面白いんだと気づきました。体感して学べるのが良かった。せっかくアカデミーという環境のところなので、寒くても、少しでも森の中に入る時間があってもいいなあと思いました。
・ゲームの最中、もやもやしたりドキドキしたりホッとしたり、心が動きまくりました。それがあったからこそ、伝えることと伝わることの違いが実体験としてリアル感じられました。参加者同士のシェアから気づきが広がっていって自然に理解が深まりました。コミュニケーションって難しいけれど、だからこそ伝わった時の喜びも大きいし、情報は劣化して当たり前だと気づいたことで、他人にも自分にも今よりもっと寛容になれるかも、と思いました。

報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース自然学校

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