はだしのトレイルづくり31回目(今年度10回目)
開催した日:
今日で『はだしのトレイル』づくり累計31回目(今年度10回目)で、本日が今年度最後の活動となります。
講師は裸足の第一人者、金子潤さん、そしてmorinos側は萩原ナバ裕作教授を筆頭に、有志参加者のみなさんです。
今年度最終回に際し、トレイルの説明をする金子潤さん
毎回、この『はだしのトレイル』づくりでは、金子さん選りすぐりの図書が並びますが、今回も最近翻訳された「樹木が地球を守っている」をはじめ、様々な参考書籍を持参して下さいました。
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参考図書の一部
今回はTED映像で樹木と菌根菌について論じる第一人者、スザンヌ・シマールさんによるアニメーションが「TED ED」として公開されているのでそれを視聴しながら、菌根菌と樹木との関係、菌根菌が繁殖しやすい林地環境について振り返りました。
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TEDのED(教育バージョン)で菌根菌ネットワークについて学ぶ参加者
続いて、全員が裸足になって、前回までのトレイル整備を検証しに行きました。
裸足でゆっくり斜面を踏みしめることで、土の柔らかさや落ち葉の暖かさ、土壌の水分量までしっかり確認することができます。
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はだしのトレイルを歩きに行く参加者
「本日が初めての参加」という方も3人参加されましたが、みなさん元気に斜面を登られました。
この斜面もトレイル作成当初は過湿でぐちゃぐちゃになっていたり、堅くて裸足では歩きづらい場所が多くありましたが、2年ほどの活動の成果ですごく歩きやすくなっています。
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裸足の足裏感覚を確かめる参加者
本日の活動のメインは、①「しがらみ」の延長、②階段づくり、③入り口のフューゲルカルチャーづくりです。
参加者の多くは「しがらみ」づくりに慣れているため、みな手際よく順調に作業が進んでいきました。
この現場のトレイルは片斜面になっているため、土壌流亡などしないように「しがらみ」を設置しています。
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トレイル沿いに「しがらみ」を作る参加者
『はだしのトレイル』に利用する材料の枝条は、現場に繁茂していたイヌツゲやヌルデ、ヤマフジなどを利用しています。前回伐採した残材をすべて有効利用して新しいトレイルを完成させていきました。
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現場で発生した枝条で材料
森林研究所側の入り口は傾斜があるため階段をつくります。
この階段も前回伐採したものを材料につくりますが、現場にはフジ蔓が多く、うまく丸太を設置できないため苦労して作業に励んでくださいました。
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階段を作る参加者
下の写真で見ると勾配があるように見えないかもしれませんが、ここは階段状にしないと安全に歩行できません。
土壌がむき出しになっていた場所も、落ち葉をかぶせて自然な雰囲気を演出しました。
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完成した階段
「しがらみ」は斜面の上下で連携して作らないとしっかりした構造を保てないため、みな声掛けしながら頑丈な柵をこしらえていました。
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「しがらみ」を延長している参加者
「しがらみ」による『はだしのトレイル』は直線状ではなく、斜面に合わせてゆっくり湾曲させてあります。
これも雨水の流れや土壌流亡を見込んでのものです。
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完成間近の「しがらみ」
さて今回が今年度最後の『はだしのトレイル』づくりでした。
これまで毎月のように山梨県から来てくださった金子潤さんによる指導もこれでおしまいではありません。
来年度は回数が減るとは言っても、また1年に5回ほど活動を計画しています。
是非、またみなさんのご参加お待ちしています。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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