morinos注文材、根曲り材を伐採搬出

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 今日は岐阜県立森林文化アカデミーのクリエーター科1年生の授業で「morinos注文材、根曲り材搬出」をしてもらいました。

 指導される先生は林業専攻の新津先生、そして林業専攻の学生だけでなく、木造建築や木工、環境教育専攻のみなさんも一緒に、手道具で注文材生産に向かってもらいました。

出発準備するクリエーター科学生さん

出発準備するクリエーター科学生さん

 本日のクライアントはmorinosです。morinosの建物周辺には大きな円礫が敷き詰めてあります。

 この円礫があると不便な方々が少しでも安全にスムーズに建物にアクセスできるよう簀の子状の橋を作ることにしました。

 クリエーター科木造建築専攻2年生の小島亜素佳さんが「ねまがりばし」というものを設計し、涌井史郎学長の許可を得て作成することになりましたので、その材料をクリエーター科1年生が調達しに向かってくれたのです。

 今日は天気も良く、演習林の岩場からは美濃市内は気持ちよく見ることができました。

演習林の岩場から見る美濃市内

演習林の岩場から見る美濃市内

 日本の山は傾斜地が多く、そうした場所では「根曲り材」が多く発生します。最近ではバイオマス発電の燃料として流通し始めましたが、以前はこの部分は切り捨てられて林地に放置されていることが多かったのが現実です。

 岐阜県では白川郷合掌造りでスギの根曲り材を利用していますが、その他に利用されている事例はありません。そこでこの根曲り材の力強さに魅了された小島の注文通りのヒノキを新津先生が選ばれて、手道具による伐採のイロハから指導してもらいながら、伐り倒しました。

手鋸で根曲り材を切る学生

手鋸で根曲り材を切る学生

 手鋸で伐採する以外に、幹にロープを掛けてプーリーを介して安全な避難場所で引っ張り、見事に目的の場所に倒してくれました。

伐倒完了したヒノキ

伐倒完了したヒノキ

 伐採が完了したので、次は「鳥総立(とぶさだ)て」です。

 頂いたヒノキの梢を切株に挿して、山の神にお礼を言いました。

 江戸時代の伐採の様子を描いた『木曾式運材図絵』には、鳥総立(とぶさだ)ても描かれており、20年に1回実施される伊勢神宮の御造営材は伐採の時にも必ず実施されています。

鳥総立(とぶさだ)てする学生

鳥総立(とぶさだ)てする学生

 山の神に感謝をしたら、次は玉切り、枝払いです。

 玉切りは今回の注文が210cmだったので、極力その寸法に近い長さにしました。それを3人もしくは4人で担いで、演習林の山道をmorinosまで運ぶ過酷な試練が待ち構えていました。これが結構大変。

丸太を担いで搬出する学生

丸太を担いで搬出する学生

 全部で5玉の原木を搬出しました。morinosで使用する根曲り元玉の他4玉は学生がいろいろな目的で使用する予定で持ち帰ることとしました。

 今日頑張った学生たちとmorinos用の根曲り元玉で記念撮影しました。

根曲り材を前に記念撮影

根曲り材を前に記念撮影

 最後に、クリエーター科1年生のみなさん、ありがとう御座いました。そしてご苦労様でした。

 みなさんが搬出して下さった「根曲り材」これから加工させて頂きます。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 

 

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