ツキノワグマの足剥製標本をつくろう-2回目
開催した日:
前回(1月21日)のツキノワグマの剥皮に続いて、田中正至さんの指導の下、1週間鞣し液に浸漬した毛皮を洗って縫合します。
まず田中先生から毛皮の利用や、捕獲した野生鳥獣の肉利用について説明して頂きました。どんな理由であれ、人が奪った命をしっかり無駄なくいただく覚悟が必要であることも説明されました。
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鞣した毛皮や肉の利用について説明する田中先生
1週間鞣し液に浸漬した毛皮の内側は、白っぽく色変わりしています。
この毛皮を洗濯、トリートメント、脱水してから、再度、毛皮の内側についた脂肪分などを切除します。
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鞣し液から取り出したツキノワグマの毛皮
洗濯は足踏みで行います。洗剤は毛糸用のものを用い、2回洗剤入りで洗ったら、次はすすいでから2回トリートメントします。
この段階で丁寧に処理しておけば毛触りの良い剥製に仕上がります。
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毛糸用の洗剤で何度も踏み洗いする参加者
脱水が完了した毛皮は乾かないうちに縫合します。
使用するのは三角針(2寸2分)と蝋引き麻紐、そしてビニモです。
縫合はボールステッチを主体に、固く締めながらしっかり進めます。
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毛皮を縫合する参加者
小学校6年生ながら、お母さんもタジタジになるほど上手に剥皮処理していたお子さんは、縫合もうまくされていました。
作成途中ならまだ毛皮が柔らかいので手にはめて、ポーズをとってくれました。
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参加してくれた小学6年生のお子さん
JIRIと同じ程度の完成具合だったので、2人でクマ掌ポーズをとりました。
ちなみに右側のお子さんが手にしているのは前足(掌)で、JIRIがもっているのが後足です。前足は掌が少し小さいものの爪は長く、後足は長く大きいものの爪は少し短いのが特徴です。
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作成途中のクマの足を持ってポーズ
途中、田中先生が単なる剥製標本でなく、板の上に前足を立てる方法を提案され、どのように仕上げるのか手本を見せてくださいました。
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成型方法を指導する田中先生
愛知県春日井市からご参加の男性、大きな前足を完成されていました。
毛皮の中にはウッドウールパッキンをめいっぱい詰め込んであります。
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前足の剥製を作成された参加者
最後に、完成品を手に全員で記念撮影しました。
みなさん、これから剥製標本が乾燥する過程で何度も成形に手を加えて立派な逸品に仕上げてください。
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作品を持って記念撮影
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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