セラミックパークMINOで野焼きをやったよ!【連続講座】

開催した日:

(この企画は、セラミックパークMINO、岐阜県現代陶芸美術館とmorinosの連携プログラムです)

焼き物の産地としても有名な岐阜県東濃地域。そんな中にあって、焼き物に関する拠点の1つでもある、セラミックパークMINOで「野焼き」のワークショップを2日に分けて行いました。野焼きというのは、陶芸の手法の中でも、もっともシンプルな焼き物の方法です。今回は野焼き用の粘土で作った作品を簡易な野焼き窯を使い、焚き火の炎で1日かけて、作品を焼き上げました。

1日目、10月21日(土)

この日は、粘土を使った作品作り。そして、子ども達と薪集めを行いました。

講師の美術館職員さんにアドバイスをしてもらいながら作品を作りました

講師の美術館職員さんにアドバイスをしてもらいながら作品を作りました

作品が出来たらコーヒータイム

作品が出来たらコーヒータイム

森での薪集め

森での薪集め

この日作った作品は、1か月間、セラミックパークで預かってもらい、粘土を乾燥させました。そして11月25日、いよいよ野焼きです!

2日目、11月25日(土)

この日は朝の8時半から、作陶館横に耐火レンガでつくった野焼き窯に火を焚いて、まずは炉を温めていくところからスタートしました。しばらくは薪を燃やして、薪が熾火になってきたところで、もみ殻を投入していきました。このもみ殻に作品を埋めて、まずはじわじわと作品に熱を入れていくのだそうです。

粘土作品を炉に入れていきます

粘土作品を炉に入れていきます

もみ殻に埋めるようにして

もみ殻に埋めるようにして、、どう焼けるかな

この「じわじわと熱を入れる」という作業がなかなか難しいところであったりします。

熾火の熱をうまく回して、もみ殻をじんわりと焼くためには下の熾火を消してはいけません。そのため、炉の隅の方で火を焚きつつ熱をまわしていこうとするのですが・・実は今回も2か所で焼いた炉のうちの一部に、うまく熱が回らず作品が焼けていない部分が出てしまいました。

砂風呂のように上をさわるとじんわり温かさが伝わってきます

熾火が生きていると砂風呂のようにじんわり温かさが伝わってきます

もみ殻の上が焼けていても、下の方には意外と熱は伝わらないのです

もみ殻の上が焼けていても、下の方には意外と熱は伝わらないのです

お昼を過ぎたころ合いから、徐々に薪を足していき、上火を強めていきました。この燃えた薪の灰で、今度は作品を覆っていくようなイメージです。

薪をどんどん足して、火を強めていきます

薪をどんどん足して、火を強めていきます

薪割りも同時並行して進めます

薪割りも同時並行して進めます

傍らでは、セラミックパークの森から集めた「アラカシ」や「アカマツ」を適度な大きさに割る薪割りも進めていきます。こちらは、野焼きを見学に来てくれた子ども達も手伝って、楽しく行うことができました。

熾火を分けてもらって焼いもやお餅を焼いたり、お昼ご飯を温めたり、ゆるゆるとした火遊びも楽しみながら作業は進んでいきました。

小さな炉を作りあぶりコーナーも

小さな炉を作りあぶりコーナーも

そうしてこうして、15時半も過ぎた頃に、ようやく作品が焼き上がってきました。

野焼き

野焼き

野焼き

ぱっと見た感じ、まっくろけのおこげ模様に見えますが、きっちりと焼けた作品は叩いてみるとチン♪と陶器を叩いた時の高い音がします。炉から出して、しばらくすると、じわじわと色味が変わっていく作品もあります。高い熱に触れたところは白っぽくなるそうで、この日はできるだけ途中で割れないよう、安全に安全に熱を入れていった結果、どちらかというと黒っぽい作品が多めになったようです。

素敵などんぐりと花瓶が焼き上がりました

素敵などんぐりと花瓶が焼き上がりました

今回、参加して頂いた方の多くが、2日目に焼いた作品を取りに来てくださいました。この日来られた方々は作品を受け取るのもありますが、「どうやって焼き物が焼けるのかを見てみたい」という思いが、皆さん強かったようです。こうして作品作りと野焼きの日と、2日間にわたって開催した野焼きプログラムは終了したのですが、今回、作品を焼いているそばから「またやりたいですね!」「次はこうやったら、もっとうまくいくのでは」「薪を事前に割っておくのにどんな道具をつかいましょう」など、次回に向けた話題がそこここでされていました。今、セラミックパークの一角に薪窯を作ろうという話も出てきているようで、もしかしたら来年はそちらでの焼き物体験が実現するかもしれません。

今回、おとなりで焚き火ワークショップも開催していたのですが、やはり、森遊び、火遊びはとっても面白いアクティビティです。地域の陶芸文化とも絡めつつ、この地域ならではの野外プログラムとして今後も実施して行けたらと思います!

一部、作品が破損してしまったり、行方不明になってしまったり~ということも有りましたが、これも焼き物プログラムならではの難しさだったりします。そんな部分も今後少しずつ改善していきながら、みんなで楽しみながら、次回の開催ができたらと思います。ご参加頂いた皆さま、どうもありがとうございました!

岐阜県立森林文化アカデミー
前野 健

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