旭小5年生、里山整備と秘密基地づくり

開催した日:

 岐阜県可児市の旭小学校5年生が里山整備と、そこで切った枝葉で秘密基地づくりをしました。

 今回活動する現場は北姫財産区のみなさんが管理する山で、旭小学校はこの森に『笑顔の森』と名付けた活動場所を持っています。今回は小学5年生のみなさん73人と先生方5人、そして北姫財産区の方々7人、morinosから3人が参加して活動しました。

 最初にJIRIから、今日の活動や安全に作業するための注意点などを説明し、約90分の里山整備作業 兼 秘密基地づくりです。

「笑顔の森」での里山整備と秘密基地づくりの説明

「笑顔の森」での里山整備と秘密基地づくりの説明

 ここにはサカキやヒサカキ、イヌツゲ、ソヨゴなどの常緑広葉樹が多く生えています。

 その常緑広葉樹に隠れるようにイノシシが来て林内を荒らすので、今回は見通しが利くように、そして林内に光が入るようにすることを目的に、常緑広葉樹中心に切り、その整理した枝葉を使って秘密基地をつくり上げてもらいました。

 どんな秘密基地を作るかは、事前に学校で9グループに分かれて計画してもらっています。

常緑広葉樹を中心に伐採し、基地づくりの材料にする5年生

常緑広葉樹を中心に伐採し、基地づくりの材料にする5年生

 9グループは各々個性的な基地づくりをしており、下の写真のグループは最初に地上1mほどの高さに麻紐を張って水準線を作り、その麻紐に枝葉を掛けて基地の壁面を作っていました。

麻紐で基準高を決める5年生

麻紐で基準高を決める5年生

 こちらのグループは長い材を調達して、それを屋根材の基本になるように立木にしばって、屋根の基準面を作っていました。

 このグループの基地づくりは、材料調達班と組み立て班に分かれて作業しました。

切った木を立木にしばりつける5年生

切った木を立木にしばりつける5年生

 現場が接近するグループ間では、時折隣のグループがもう1グループの基地づくり横まで来て適材を調達していました。他のグループの仕上がり具合を見ながら、自分たちの基地づくりを仕上げているようです。

秘密基地用の材料とする枝を切る5年生

秘密基地用の材料とする枝を切る5年生

 さて、90分の作業時間が終了して、各9グループごとに秘密基地のお披露目です。

 グループ毎に秘密基地の名称を紙に書いて、そしてどんな目的で作ったのか、苦労したポイント、工夫したポイントは、などと順に発表してもらいました。

 下の写真のグループは『森のジャングルハウス』と名付けて、人間が隠れたり、野鳥が止まったりするスペースも作っていました。

「森のジャングルハウス」を発表するグループ

「森のジャングルハウス」をプレゼンするグループ

 2番目にプレゼンしたグループは『笑顔のかくれ家』でした。ここは正方形の大きなスペースをつくり室内には多くの子どもたちが入れました。

 大量のサカキ、ヒサカキ、ソヨゴの枝葉で屋根が覆われており、立木4本を柱にして構造的にも頑丈にできていました。

「笑顔のかくれ家」をプレゼンするグループ

「笑顔のかくれ家」をプレゼンするグループ

 3グループ目は『小さな木の実の家』をプレゼンしてくれました。

 ここは野鳥が食べに来てくれることを期待して、赤い果実が付いたソヨゴと黒い果実が付いたヒサカキを多く配置していました。

 内部にも枝葉が敷かれて快適に過ごせるようになっていました。

「小さな木の実の家」をプレゼンするグループ

「小さな木の実の家」をプレゼンするグループ

 4グループ目は『冬を待つ木の実の家』をプレゼンしてくれました。このグループは基地づくりに際して、①壁委員会、②石委員会など、秘密基地の要所要所を占める部分の委員会をつくり、それぞれが役割分担された部分をしっかり担っていました。内部には小動物が食べるように、ドングリや松ぼっくりが入れられていました。

 9グループのうちこのグループだけが、地面に集めてきた小石を並べて長さ3mに及ぶエントランスを完成させていました。

「冬を待つ木の実の家」をプレゼンするグループ

「冬を待つ木の実の家」をプレゼンするグループ

 5グループ目は『人と動物が休める秘密基地』をプレゼンしてくれました。

 ここは大きな基地を作るのではなく、大きく長い門と動物の大きさに合わせた小型の秘密基地を3つ完成させていました。

 人間用でなく森に棲む小動物用の秘密基地だったのです。

「人と動物が休める秘密基地」をプレゼンするグループ

「人と動物が休める秘密基地」をプレゼンするグループ

 6グループ目は『やすらぎハウス』をプレゼンしてくれました。

 ここは麻紐で水準を作っていたグループで、完成してしまうと麻紐は見えなくなっていました。

 うまく大量の枝葉を載せており、見事に雨宿りできる秘密基地が出来上がっていました。また内部にはシダのウラジロが敷かれており、気持ちよく寝転ぶことができるようになっていました。

「やすらぎハウス」をプレゼンするグループ

「やすらぎハウス」をプレゼンするグループ

 7グループ目は『笑顔のテント』をプレゼンしてくれました。

 ここは北姫財産区の方々が里山整備で集積されたサカキやソヨゴを主に、太い材料は自分たちで切って利用していました。

 コンパクトにまとまった秘密基地を完成させていました。

「笑顔のテント」をプレゼンするグループ

「笑顔のテント」をプレゼンするグループ

 8グループ目は『森の動物たちの秘密基地』をプレゼンしてくれました。

 このグループは最初に、野鳥の止まり木を複数つくることを中心に実施し、その後に三角錐形の人用のカモフラージュ基地を完成させていました。

「森の動物たちの秘密基地」をプレゼンするグループ

「森の動物たちの秘密基地」をプレゼンするグループ

 9グループ目は『集まれみんなのシェアハウス』をプレゼンしてくれました。

 このグループはまず3本の立木を柱にした三角形の秘密基地をつくるため、屋根材から完成させていました。壁面は風通しが良いように配置されていましたが、特徴的なのは内部に腰掛ける椅子部分が作ってることです。

 下の写真で男の子が腰掛けている椅子は2人掛けです。

「集まれみんなのシェアハウス」をプレゼンするグループ

「集まれみんなのシェアハウス」をプレゼンしたグループ

 9グループの発表が終わったので、最後に北姫財産区のハセさんに総評を頂きました。ハセさんは5年生のお子さんたちが楽しそうに木を切り、楽しそうに秘密基地をつくる姿に感動されたご様子で、喜んでおられました。また来月の12月4日にも5年生のお子さんたちとバーク堆肥散布をされるそうで、その活動も楽しみにされていました。

活動総評する北姫財産区代表のハセさん

活動総評する北姫財産区代表のハセさん

 最後に、今日はmorinosからポポちゃん、どいっひ、JIRIの3人が活動に来ました。

 普段はこのmorino de van を撮影することが少ないので、荷物を積み込んで記念撮影しました。

現場撤収するmorino de van

現場撤収するmorino de van

 さて今日は木漏れ日射す「笑顔の森」で、旭小学校5年生のみなさんと楽しい時間を過ごすことができました。旭小のみなさん、先生方、北姫財産区の皆さま、ありがとう御座いました。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 

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