美濃小学校5年生の林業・森林体験

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 本日は森林文化アカデミーに最も近い美濃小学校の5年生、2クラスが『林業・森林体験』に来てくれました。

 今回はmorinosスタッフだけでは対応しきれないので、林業専攻の杉本准教授、新津講師、そしてエンジニア科2年生の小椋さん、山﨑さんに協力してもらって、森林文化アカデミーならではの体験をしてもらいました。

朝集合した美濃小学校5年生

朝、morinosに集合した美濃小学校5年生

 

 小学校で人工林や天然林について学ぶのは5年生だけです。そこで森林文化アカデミーの演習林を歩いて人工林と天然林について学び直してもらうと同時に、最近の林業機械に触れてもらって林業への理解を深めてもらいました。

 午前中は演習林に行くクラスと林業機械体験するクラスの2つに分かれ、各々1時間で2クラスが入れ替わる方式で、林業と森林に理解を深めてもらいました。

 小学生への林業機械の説明は、より年齢の近いエンジニア科2年生がうまくこなしてくれました。

林業機械の実習について説明を受ける5年生

林業機械の実習について説明を受ける5年生

 杉本先生は「チェンソー体験」を担当。いろいろなエンジンサイズのチェンソーについて説明され、ソーチェーンを外してある状態でエンジンを掛けたり、重さを体験したりと、5年生は初めての体験にワクワクして楽しんでいました。

チェンソーについて説明する杉本先生

チェンソーについて説明する杉本先生

 新津先生は原木丸太をスイングヤーダなどで曳き寄せる体験をする前に、まずは子どもたちだけで小さな丸太を曳くとどれほど大変なのか体感してもらいました。

 その後に、大型機械で簡単に木材を動かせることを確認してもらいました。

新津先生の指導で原木丸太曳きする5年生

新津先生の指導で原木丸太曳きする5年生

 フォワーダ運転も体験してもらいました。こちらはエンジニア科2年生の小椋さんが、上手に指導してくれたおかげで回転走行も順調に操作できていました。

エンジニ科2年生の小椋さんが林内作業車やまびこを運転指導

エンジニ科2年生の小椋さんが林内作業車やまびこを運転指導

 グラップルによる「丸太載せ」にも挑戦してもらいました。

 こちらはエンジニア科2年生の山﨑さんが数多いレバーとボタン操作を説明しながら、5年生がつかんだ短い丸太をもう1つの丸太に載せるのに挑戦していました。

エンジニア科2年生の山﨑さんがグラップル操作指導

エンジニア科2年生の山﨑さんがグラップル操作指導

グラップル操作の順番を待つ5年生

グラップル操作の順番を待つ5年生

 一方、演習林に行くクラスは草笛を鳴らしたり、ドングリの帽子(殻斗)の笛に挑戦したり、クリの毬の付き方を観察してもらいました。

 クリの毬の針状の部分はどのように付いているのか? A、B、Cの解答例を提示して考えてもらってから、全員で現物確認しました。それが終わってから、演習林の森に入って行きました。

クリの毬はどうできているのか観察中

クリの毬はどうできているのか観察中

 演習林内ではウラジロ・グライダーを楽しんだり、松葉相撲をしたり、いろいろ楽しんだ後に、人工林と天然林、針葉樹と広葉樹、そして林業の役割について考えてもらいました。

ウラジロ・グライダーを楽しむ5年生

ウラジロ・グライダーを楽しむ5年生

 演習林から毛鹿洞池を経て水田地域に出た後は、森林文化アカデミーの渓流沿いに植栽されたカツラの下に来ました。

 ここでは落葉して葉から甘い香りのするカツラの葉を探して、誰が拾った葉が最も甘い香りがするのかを競いました。カツラの香りは主にマルトールという成分の効果です。

カツラの葉の香りを体感する5年生

カツラの葉の香りを体感する5年生

 森林文化アカデミーのテクニカルセンターに戻って来たお子さんたちは、テクニカルセンターに展示されている昔の道具、手鋸、手斧、古いチェンソーを見学しました。

 伊勢神宮の柱材伐採の写真や江戸時代の絵図を見てくれていました。

昔の林業道具を見る5年生

昔の林業道具を見る5年生

 さて、約30分の昼食後には、演習林の岩場に向かうハードコースの始まりです。

 森に入ると大きな葉が落葉していました。子どもたちに「この葉は何という樹木の葉か」を考えてもらいましたが、誰も回答できませんでした。すぐ近くにあるホオノキの大木を見てもらって、「どこかで見たことないかな?」と聞いても分からない。

 岐阜県では朴葉寿司、朴葉餅、朴葉味噌など、ホオノキの葉を多用する文化がありますが、残念なことに美濃市のお子さんたちは知りませんでした。

ホオノキの葉を観察する5年生

ホオノキの葉を観察する5年生

 演習林の林道に出たところで「松ぼっくりのエビフライ」を見つけました。

 そこでこのエビフライはどんな動物が作ったのか? エビフライを観察すると螺旋状に何かが見えてくるか? そしてこの松ぼっくりをつけたマツはどのマツなのか? などの質問をしながら、山の神が祀ってある場所を目指しました。

マツボックリについて説明するJIRI

マツボックリについて説明するJIRI

 演習林の大杉ポイントでは110年を超えたヒノキ林内に生えている大きなスギの幹部にあるオオタカの営巣部を確認してもらいました。

 人工林は環境に良くないように思われがちですが、しっかり管理すれば多様な生物相があることも確認してもらいました。

110年生人工林について説明するJIRI

110年生人工林について説明するJIRI

 山の神が祀ってある場所では、磐座(いわくら)について説明したのですが、あるお子さんが「ここで安全祈願しないとダメだよ」と言い始め、一部のお子さんたちが自主的に山の神に安全祈願していました。

森林文化アカデミーの山の神に安全祈願する5年生

森林文化アカデミーの山の神に安全祈願する5年生

 演習林の岩場を目指す途中、morinosの柱を手斧で伐採した切り株も見てもらいました。この切り株は伊勢神宮ご遷宮用材の伐採方法と同じ、三緒伐りまたは三紐伐りという伐り方なので、特殊な形をしています。

morinosの柱を伐り出した切り株を見学する5年生

morinosの柱を伐り出した切り株を見学する5年生

 演習林の岩場まで到着すると、美濃市の街中を一望することができました。

 どこに美濃小学校があって、市役所はどこで、東海北陸自動車道の美濃インターはどこ、関市はどこからなど、1つ1つ確認していました。

演習林の岩場から美濃小学校を望む5年生

演習林の岩場から美濃小学校を望む5年生

 下の写真のグラウンドは美濃小学校のグラウンドです。

 なんとこの時間に併せて、校長先生がグラウンドに出て旗を振ってくれていました。お子さんたちが校長先生に向かって「ヤッホー!」と叫ぶと、校長先生も再び旗を振って下さいました。

小学校のグランドで手を振る校長先生

小学校のグランドで手を振る校長先生

 次は本日の最難関、岩場下りです。

 この岩場は急傾斜であり、恐々降りるため後ろ向きでないと降りられないお子さんもいましたが、仲間同士励まし合って全員がこの難関を無事に乗り越えました。

急峻な岩場を下りる5年生

急峻な岩場を下りる5年生

 演習林散策の最後は木材を集材するための集材架線の見学です。

 搬器と呼ばれる部分にあるワイヤーに原木丸太をくくり付けて上空を移動させてくることを学んでもらいました。

集材現場を見学する5年生

集材現場を見学する5年生

 最後に本日学んでもらった林業や人工林に関する様々な事柄についてシェアリングしてもらいました。

 小学校では学べない山や森、林業について貴重な体験をしてもらったことを振り返ってもらったのです。

最後に今日のおさらいをするJIRI

最後に今日のおさらいをするJIRI

 今回は5年生の担任の先生だけでなく、教頭先生からの熱烈な要望で実施した体験授業でした。ご協力くださったみなさん、ありがとう御座いました。

 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。

 

 

 

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