『サトヤマ・ツナグスツール』足踏みロクロ技術研修-前半
開催した日:
雑誌『ドゥーパ!dopa』連載記事「green woodwork & life」の150号で、森林文化アカデミーの久津輪教授が発案された『サトヤマ・ツナグスツール』、その初めての一般講座を開催しました。
この講座はmorinosとグリーンウッドワーク協会との連携講座です。グリーンウッドワーク協会の小野さん、バキちゃん、カオパさん、シメちゃんの指導の下、開催にこぎつけました。
最初は里山の樹木観察と材料採取、この部分はJIRI担当です。今日は10種類の里山小径木を材料とします。ウワミズザクラ、アカメガシワ、サカキ、ソヨゴ、アオハダ、キハダ、クリ、ニワウルシ、イヌエンジュ、リョウブです。それらについて簡単に学びながら、伐採作業をしました。
どこにでもある雑木林と思われるかもしれませんが、昔の日本人は樹種ごとに様々な利用をしてきた経緯があり、下の写真で伐っているアカメガシワは「五菜葉」と呼んでお供物を神前にお供えする際の器、炊葉(かしきは)だったり、薬用植物だったり、いろいろ学んで頂きました。
原材料を調達したら、まずは原木の割裂です。
ここではマンリキを使って、45cm長の原木を半割にします。この半割丸太からスツールの脚部を2本作製する予定です。
削り馬と足踏みロクロ(電力を使わない木工旋盤)使って、小径木広葉樹からスツールを仕上げます。
割裂した材を削り馬で丸棒に加工しやすいように形を整えます。この削り馬作業が、グリーンウッドワークの神髄なのかもしれません。
粗削りした脚部は、次の段階で足踏みロクロで丸棒に仕上げますが、その目安はどのように考えたらよいのか。またどのサイズまで削っても問題無いのか。パーツパーツの使い方と併せてしっかり説明してもらいました。
多くの参加者が足踏みロクロ初体験なので、小野さんが操作見本を実演されました。刃物であるガウジやバイトの木材への当て方、角度など、やって良いことと、やってはいけないことをしっかり説明されました。
足踏みロクロを10機並べて、それを一斉に操作しました。
全員、一心不乱に、本当にひたすらに丸棒を削り上げるのです。無駄口など無く、楽しく削り上げたのです。
さて、2日目の8月20日
今日は朝から足踏みロクロでひたすらサトヤマ・ツナグスツールの脚部加工です。昨日の復習も踏まえて、みなさんしっかりロクロ(轆轤)操作していました。
このロクロ(轆轤)操作で使用するのは下の写真のような刃物類です。
しっかり研いであることと、対象が生木であることによって、簡単に丸棒に加工することができます。
次に作成するのは、スツールの座面に利用する割裂材づくりです。
長さ35cmで幅8cm、厚み4cmになるよう、丸太をマンリキで割って、削り馬で銑(ドローナイフ)で仕上げます。
いざ割裂してみると、繊維に沿って曲がり、なかなか真っ直ぐにするまでに時間がかかります。またこの季節の樹皮部分はしっかり削り落とさないと、糖分に反応してカビが生える可能性もあるので、しっかり削ぎ落します。
座面の部材が3つ削り終えたら、次は「ツナグ」につながる穴開け工程です。
ダボで3つの割裂材をつなぐので、しっかり寸法が合わないと、一枚の座面に仕上がりません。
ウワミズザクラの割裂材を真ん中に組もうとされている参加者の方。
全体の形に添って、割裂材にダボを3cmほど打ち込みますが、慎重に均等に打ち込めるよう調整していました。
2日間の成果をもって記念撮影しました。
今回はここまでで、これ以降は小野さんの方で乾燥して下さり、次回の1カ月後にスツールに仕上げます。
今回の2日間、本当に暑い中、参加されたみなさんも頑張って下さったし、グリーンウッドワーク協会の小野さん、バキちゃん、カオパさん、シメちゃんも、よく面倒みてくださいました。みなさまありがとう御座いました。次回9月を楽しみにしています。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。 ホンマ、楽しかったし、疲れたわ!
『サトヤマ・ツナグスツール』足踏みロクロ技術研修-後半戦
開館時間:10:00 〜16:00
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
休館日:火・水曜、年末年始(休館日が祝日の場合、翌平日が休館日になります)
電話番号:0575-35-3883 / FAX:0575-35-2529
Address : 88 SODAI, MINO-SHI, GIFU-KEN, ZIP #501-3714 JAPAN
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529
Phone : +81-(0)575-35-3883 / Fax:+81-(0)575-35-2529