保育士のためのロープワーク講習
開催した日:
関市公立保育園10園の保育士さんのうち、森林を主体に活動する『チーム森』のコアメンバー15名のご依頼で、
①ロープ渡りをする時のロープの張り方、②タープ設置時のロープの張り方、の2つを実践しました。
最初にこれまで自分たちが実施してきた方法で、ロープ渡りの設定をしてもらいます。普段通りだと麻布で樹皮を保護しているといっても一重では薄く、効果が出ないよね。こうした時は4つ折りして厚くし、添え木もするように指導。
いつものロープ張りだと、女性ではしっかりテンションをかけられず、すぐ緩んでしまします。ではそれを克服するにはどうしたら良いのか? しっかり考え対応策を授けます。
最後の固定とエンドノットは重要です。どこをティンバーヒッチ(ねじり結び)にするか、ティンバーヒッチのねじり回数は5回以上あるか、均等にねじってあるか、幹直径まで巻いてあるかなど。そして反対側はどう止めるのかです。
1人でロープにテンションをかけるのに、トラッカーズヒッチを応用してロープを引き、その余った部分を締め上げることでより一層テンションがかかることを実感してもらいました。
自分たちでテンションをかけて張ったロープに全体重をつかって衝撃荷重を加えてみますが、放すと元通りにピィーンと張った状態に戻りました。なかなかの出来栄えです。
全員ができなければ意味がないので、15人が3班に分かれて1人ずつ実践です。
最初に完成させた人が、次に作る人にアドバイスをしながらテンションをかけ、何度も確認しながら末端処理します。
このフィールドは普段地元の保育園の園児が遊んでいるところであるため、保育士の先生たちは教室内でのロープワークよりも生き生きとして活動されていました。
ここでロープの張り方をマスターしたら、明日から自分が務める保育園で即実践です。
次はタープの取り付け。もちろんタープ側はささ穴にロープを通すのではなく、木片や小石をシートごとクローブヒッチ(インクノット)するのですが、そのロープの長さ調整が重要。
そこで役に立つのがトートラインヒッチです。
基本のトートラインヒッチを各自で実践してもらい、その変形バージョンで自在結びに挑戦してもらいます。
タープの張り方は様々、暑さ避けならば地上から高くして、雨避けならば低くてもいい。片屋根のタープ張りでもいいですが、風の吹いてくる方向を考えて張るべきだし、大人数で入る場合にはスペースが小さい。
だから切り妻の家屋のように、1本の屋根となるロープを張って、左右に裾を広げるように自在結びするのも1案ですよね。
最後に15名全員で今回の研修内容についてシェアリングです。
何よりも「女性の力でもロープワークできる自信がついた」と、喜んでいただけました。
今回は普段から保育園がフィールドとして利用されている森(スギと広葉樹の林)での研修でした。自分たちが利用するフィールドだからこそ、より思い入れの多い研修となりました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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