美濃市立昭和中学校1年生、森と木を満喫!
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美濃市立昭和中学校1年生が終日、山や森、morinosでグループワーク体験をしてくれました。
昭和中学校の生徒さんは山の向こう側のmorinosから約7km離れた学校から、歩いて来てくれました。最初にJIRIから本日午前中に行く森林文化アカデミーの演習林や人工林、そして午後からの活動について説明しました。
この日は30℃を越える暑い中、全員が水筒を満タンにして演習林を目指す途中、3本の杉の木があるところで注目。
写真では分かりづらいのですが、真ん中の枝葉がもこもこしたスギは花粉を出す雄花も、タネをつける雌花を付きづらい系統であるため緑色ですが、両サイドのスギは雄花も雌花も付くため茶色い部分が見えます。花粉症の影響だけを考えれば、真ん中のスギを挿し木して増殖するのが良いことなども考えてもらいました。
途中の林道に出るまでに、たくさんのマツボックリとそれを齧った痕のエビフライがありました。その食べ痕についてリスとネズミの違い、マツボックリにつく鱗片の付き方などについて学んでもらいました。そして三葉松であるスラッシュマツの葉で、エビフライ争奪戦「松葉相撲」をしてもらいました。
大杉のポイントでは、110年生の豊かな人工林について学んでもらい、毎年営巣するオオタカの巣を眺めながら、生態的な豊かさについても感じ取ってもらいました。
山道を登る途中、「山の神」を過ぎて少し上に行くと、morinosの建物柱に利用している三紐伐り(三緒伐り)したヒノキの切り株を見学しました。
20年に1回建て直しする皇大神宮(伊勢神宮)御用材伐採と同じように、斧で伐採した切り株をしっかり目と手触りで感じてもらいました。
次に、森林文化アカデミーの演習林の中でも最もスリルある現場に向かいました。ここは大きなチャートの巨岩で、この場所から美濃市の中心部や東海北陸自動車道のインターチェンジなどがしっかり見えます。
岩場の歩道は落ち葉もあって滑りやすいため、一歩一歩慎重に歩いて下山の途につきました。
この現場の次には今回のルート中、最も難所があり、多くの生徒さんが奇声を発してお尻をこすりながら降りて行ったのです。この難所も一緒に歩く友人たちからの励ましの言葉のお陰で歩けたお子さんが大半でした。
待ちに待ったお昼ご飯を食べて最初に、クラス毎の記念撮影です。
morinosの建物をバックに写真屋さんや先生方が撮影されていました。
さて、午後からの体験は最初にスティックゲームです。
隣人にスティックを渡す3種類の方法を体感してもらいました。使用したシラカシとアラカシの枝の触感、そして隣の人にスティックを渡すタイミング、隣の人への配慮、最後に自分がどのように次のスティックを受け取るかなどなどど、仲間との連携や思いやりを感じてもらいながら30分ほど楽しみました。
スティックゲームの最終段階は、「スティック立て」です。
全員のスティックを立てかけて、どうしたら自立するのか、中学生たち自身が考えて、仲間と共に完成させることができました。
午後の2つ目は「火起こし体験」です。
morinosで用意された錐棒、錐臼、錐棒押さえ、板、ロープ、麻紐、火皿をつかって、どうしたら火が起るのか自分たちで体験しながら試行錯誤してもらいました。
ロープを引くタイミングや、火錐棒を押さえがうまくいったグループは見事着火し、その後にマツボックリを燃やしていました。今回は成功率が高く、約2/3のグループが成功していました。
火が付くのは嬉しいですが、重要なのは着火ではなく、それに至る過程で仲間同士いかに協力し、声掛けし、息を合わせたかです。すべてのグループが一丸となって頑張る姿が見られて良かったです。
最後に、JIRIからの1日の講評です。
今日の体験を通して、学校に帰ってからも仲間と協力、協調するため何をすれば良いかよいかを考えてくれるようになれば幸いです。
昭和中学校の生徒さん、先生方、1日ご苦労様でした。
またお越し下さること願っています。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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