世界に1つだけのマイ・スプーンづくり-Part2
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郡上市高鷲町で『木工房 Tabi 』を主宰する水上淳平さんによる広葉樹による「マイ・スプーンづくり」講座、今回も自分オリジナルの逸品をつくりました。
最初に水上さんが昨日伐採してきたコシアブラ(別名ゴンゼツ)について説明を受けました。この木の新芽は山菜としてたくさん流通しており、また山形県米沢市笹野の伝統工芸品、「お鷹ぽっぽ一刀彫」の材料としても有名です。
ちなみに「お鷹ぽっぽ」は米沢藩の九代目藩主であった上杉鷹山(うえすぎようざん)が奨励したことでも有名な一刀彫です。
最初に長さ20cmほどのコシアブラの小丸太を、斧で2分割にします。半割した材にスプーンの形を書き込んで、手鋸や斧で粗象りします。
最初はスプーンの表面に相当する部分を手斧で削ります。
次に手鋸で片側2ヶ所ずつ切れ目を入れ、両サイドで合計4ヶ所切り込みます。なぜ片側2ヶ所に手鋸を入れるかと言うと、スプーンの握り柄を手斧でつくる時に割れ目が手前の切れ込みで止まり、スプーン部分に割れ込まないようにするためです。
この時、手斧はマレットと呼ばれる棍棒(こんぼう)で叩いて使います。
大ざっぱに象りしたら、手斧をしっかり握ってスプーン部分を更に削り出します。この時、手斧の金属部分に手を添えて、体重をかけるように木材を削り出します。
斧の刃先が良く研がれているだけでなく、生木を利用したグリーンウッドワークであるため、楽しいようにサクサク削ることができます。
おおかたのスプーンの形はここで決まってしますので、みな慎重にお手斧で形どりしていました。下の写真はブッシュクラフトの講座も参加して下さった男性の作品です。いい感じでスプーンのイメージが出来ています。
内丸鑿(うちまるのみ)でスプーン部分を掘り込みます。この時のポイントはあまり深く彫り込まない方がチャーハンやカレーライスを食べるのには便利。もしもスープなどを飲むようにするなら、深く彫りこみことです。
内丸鑿で削り出したコシアブラの樹皮付きスプーンもほぼ出来上がりました。この後はクラフトナイフで細部を仕上げていきます。
2時間半、全力で頑張った結果、全員が見事なスプーンを完成させることができました。
このブログの写真の方たちは午前の部の参加者さんです。この後には午後の部の参加者さんたちも有意義な2時間半を過ごされたのです。
完成したスプーンを持って記念撮影
このスプーン講座は今回が2回目です。9月には3回目の講座もありますので、是非興味のある方はご参加ください。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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