美濃市の昭和中学校1年生のmorinos体験
開催した日:
美濃市の大矢田地区にある美濃市立昭和中学校、その1年生1クラスがmorinosで1日を過ごしました。みなさんは事前にmorinosのYou-Tubeを見て、いろんな質問を用意してきてくれました。
今日は約7km離れた中学校から歩いて来てくれ、10:00にmorinosに到着し、それから山に向かいました。
午前中は、morinosから「森の入り口」~「大杉」~「山の神」~「morinosV字柱伐採地」~「見晴らし岩」~「四寸傘」~morinosのコースを2時間かけて回りました。
途中でmorinosスタッフのスージーが草笛を鳴らすと、中学生のみなさんも全員が草笛に挑戦。
それから山を歩く途中、ホオノキについての学びや、日本のマツとアメリカのマツの違いなどにふれ、一休みを兼ねて松葉の相撲をしました。マツの葉を見ただけで、「あっ、これで相撲したことがある」という生徒もおり、思い出しながら楽しんでくれました。相撲に最も勝った生徒は6回も勝ったようです。
109年生のヒノキとスギの林で、オオタカの営巣や山の神について話をした後、morinosのV字柱を手斧で伐採した切り株(三紐伐り跡・三緒伐り跡)にも寄りました。3年前に伐った切り株ですが、近くに行くとヒノキ材の良い香りがするため、生徒さんたちも口々に「ヒノキのいい香りがする」と話していました。
本日歩くコースで最高点にあたる「見晴らし岩」では、今朝歩いてきた長良川沿いの下渡橋や旧美濃橋などを確認し、近くの武儀高校や美濃小学校、市役所の位置や南部の関市方面を確認していました。
美濃市内を北東方面から眺められる場所が少ないので、生徒さんも地形の把握に四苦八苦していました。昭和中からも見られる天王山(537m)も確認しました。
さて、コースはここから最大の難所です。
少し脆くなったチャートの岸壁沿いを慎重に下山します。相当危険なのですが、このコースを通る達成感と自信、頑張る友達への声援が知らず知らずのうちに仲間意識を育み、みんなが一つになれました。
最初は怖がっていた人も、相当な自信がついたようで、「これが通れたから、もうどんなところでも行ける」と話していました。
安全な場所まで移動し、歩道沿いにいろんな広葉樹がある場所で生徒さんに問題を出しました。
「木が生きているけど、それは木がどのような活動をしているからですか?」と聞くと、「水を吸う」とか「光合成する」とか「二酸化炭素を吸う」などと回答が返ってきました。
「では、この木材の中を水が移動するって、本当?って思わない」と聞いて、「本当に水や空気が通るかどうか確かめるため、小枝を伐ってシャボンを作ってみよう」と言って、手鋸とシャボン液を渡しました。
今回生徒さんが伐った樹種は、①アラカシ、②ソヨゴ、③ムラサキシキブでした。
下の写真の生徒さんは、小枝の先にシャボン液をつけて息を吹き込むと、先端から泡が出て来ました。「この空気が通る穴は水も通るね?」と聞くと、「そうか空気も水も通りますね」と話してくれました。
morinosに戻ってお弁当を食べてから、火錐体験です。山から下山の途中で集めた枯れ枝や松ぼっくりに着火するため、火錐で火種作りです。
どうしたら火種が作れるのか説明しないで、生徒さんに火錐道具や麻縄、皮手袋などを渡して、「自分たちでどうすれば良いか相談してチャレンジしてね」と促しました。
火種をつくるための火錐操作は、グループによって様々でした。
1グループ5人ずつの6グループ毎に、経験者がリードしたり、全員で相談してからチャレンジしたりと、見ていて面白い光景がありました。掛け声の掛け方が上手なグループは比較的早く煙が出ていました。
下の写真のグループは、なかなか煙が出なったのに、スッタフのカミムーが少しアドバイスしたら、すぐに火種ができて、それを解(ほぐ)した麻縄で包み息を吹き込むと見事に着火しました。
なんと60分以上も辛抱強くチャレンジしてくれて、達成感と仲間意識の高揚はひとしおだったようです。
さてさて、知らないうちに学校まで帰る時間になってしましました。
当番の生徒さんが前に出て、本日のmorinosでの体験について感想を共有してくれました。みな学校では体験できない思い出を語ってくれました。
最後にmorinosの建物を前にカツラの樹洞で記念撮影です。
昭和中学校に進学して初めての校外研修で、新しい仲間意識が芽生えてくれたであろうこと。スタッフ一同願っています。
この記念撮影後、約7kmを歩いて昭和中学校に帰っていかれました。
昭和中学校の1年生のみなさん、そして引率して下さった先生方、今年もmorinosに来てくださってありがとう御座いました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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