中部学院大学短期大学部幼児教育科2年生の『木育』体験
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本日は中部学院大学短期大学部幼児教育科2年生の杉山祐子ゼミでmorinosを利用して頂きました。
参加した学生さんは、杉山祐子先生のもとで保育士になるために勉強されており、岐阜県が進める「ぎふ木育」についても学ばれています。
最初に井田さんが森林文化アカデミーの紹介をしました。
まず手始めに、井田さんが森林文化アカデミーやmorinosについて説明しました。「ぎふ木育」の中で、室内での都市型木育活動拠点『ぎふ木遊館』と姉妹関係にある『morinos』での活動内容、そしてSDGsとの関係など、森林をとりまく環境についても解説されました。
井田さんは説明だけでなく、morinosチャンネルから①関市の公立保育園での事例、②公立保育園の保育士さん対象のリスクマネジメント、③美濃加茂市の里山保育士として活躍している今井英里さん、の映像を通して、morinosの「木育」について紹介してくれました。
井田さんからの講義が終了したら、次は今の話を聞いての「ふりかえり」です。学生さん同士でふりかえった内容を発表してもらいました。
少しの間、morinos広場で普段子どもたちがどのように遊ぶのか学生さんが体験をしました。小山に登ったり、ピアノを弾いたり、ティピーに入ったりして休憩を兼ねた現場視察をしてもらいました。
それが終了してから、JIRIによる講義と実習です。
最初に「SDGs」って少し難しいけど、龍安寺の蔵六庵にある蹲『吾唯足知』の精神を紹介し、こうした考えがSDGsにつながることを話しました。
「まあるいつみき」を1人1つずつ取ってもらいました。1樹種2個ずつ用意しましたが、学生さんが手にした樹種はスギ、ヒノキ、ケヤキ、クリ、ミズナラ、クルミ、ブナ、ヤマザクラ、ウワミズザクラでした。
学生が選んだ「まあるいつみき」の樹種ごとに、フィールドでどんな樹木なのか? 葉っぱは? 樹皮は? 臭いは? ・・・様々な項目を見ていきました。ヒノキは「いい臭いがする」などと言いながら、五感で感じる大切さを体感してもらいました。
「スギの香りはどう?、手触りは?」・・・「スギは真っ直ぐ」が転化してスギになった。日本酒を仕込むときの樽もスギ材だよね。お神酒につながるものだからスギ材が使われる。神社の御神木の多くがスギなのは、この木を通して神が天と地を行き来するから」など様々学びました。
オニグルミは葉の付いていた痕(葉柄痕)が「ヒツジの顔」「サルの顔」だね。
予定には無かった(つみきの樹種でないため)のですが、杉山先生が「この美しい紅葉をしている樹種は何ですか?」と聞かれるので、学生さんには分からないだろうと思って「冬のソナタ」と言うと、なんと先生が分からないのに、学生さんは分かった様子。
メタセコイアの前で記念撮影です。
移動の途中、またまたリクエストで記念撮影、今度は自力建設「森のインターチェンジ」に登って撮影しました。
自然体験活動体験の少ない学生さんから「森の中ですごぉ~い!」と声が出たのにびっくりでした。これも「木育」に通ずるのかと納得した次第でした。
さて、morinos周辺を回って、スギ、ヒノキ、ケヤキ、クリ、ミズナラ、クルミ、ブナ、ヤマザクラ、ウワミズザクラについて学び、ついでにその枝を採取しました。
その枝に界面活性剤を付けて吹いてみました。ブクブク泡が出てきますね。
これはどうしてかな?
針葉樹は恐竜がいた時代に発生した樹木で古い植物、それに対して広葉樹は恐竜が絶滅するころから絶滅後に発生した樹木です。
そして木材組織について見ると、針葉樹は仮道管が主体、広葉樹は道管と木繊維、柔細胞からなっている。更に広葉樹は散孔材、環孔材、放射孔材に分けられる。
「だから先ほどの界面活性剤で簡単に泡が出たのは環孔材だね」などと組織についても理解してもらいました。
「木育」には様々なアプローチが必要だと感じます。
学生さんが自分なりのスタイルを完成させ、森林や木材、林業に理解あるお子さんたちを育てられるのに繋がることを期待して、2人の講座を終えたのでした。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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