『農山村を守るブルーベリーファームの挑戦』を開催しました

開催した日:

【地域で生き切る〜父からの遺産・治助ファーム】

有限会社ローカルクリエイト 治助ファーム代表の中澤朋代さんを講師に迎え、地域と人のつながりをテーマにした講座を開催しました。

プログラムは、中澤さん手作りのブルーベリーヨーグルトスムージーと、治助ファームで栽培されたノーザンライト種のブルーベリーの試食からスタート。参加者同士の距離が自然と縮まり、和やかな雰囲気の中で講座が始まりました。

ブルーベリー ノーザンライト種

スムージーをつくる中澤さん

スムージーづくりを手伝う参加者

中澤さんは、飛騨高山・清見町大原のご出身。大学時代に野外教育と出会い、ホールアース自然学校での10年間の勤務を経て、松本大学で「人材の地産地消」をテーマに教育活動を展開されてきました。講座では、地域に根ざした「土の人」と外部から来る「風の人」が交わることで新たな価値が生まれるという視点を、地方大学での経験を通じて語られました。

 

地域と人のつながりについて語る中澤さん

後半では、ご家族の病気やご実家のブルーベリー農場との関わりを通じて、故郷の課題に向き合う決意に至った経緯が語られました。特に、コロナ禍で入院中のお父様との電話取材を通じて「おっぱらの価値はブルーベリーだ」との言葉を受け、農場の継承を決意。地域の女性たちと協力しながら、摘み取り・加工・販売を通じて地域に雇用とやりがいを生み出しています。

甘酒ブルーベリースムージー
甘酒ブルーベリースムージー

講座の後半では、参加者とのディスカッションが行われました。参加者からは、
「地域住民が地域に誇りを持てるような活動をしたい」
「自然体験と暮らしを組み合わせて新しい生業をつくりたい」
「アウトドアへのきっかけを提供する教育を目指したい」
「まずは自分を知ってもらうことから始めている」
「自分は変化が好きなのだと気づいた」
など、それぞれの立場からの声が寄せられました。

中澤さんは、「大学教員を辞めて農家を継ぐことはリスクだったが、今しかないと思った」と語り、「収入は減ったが、一次産業でなんとか食べていけている」と率直な思いを共有。また、「人も森も自然も変化が必要。変わらないと思っていた極相林でさえ変わっている」と、変化を受け入れることの大切さを伝えられました。

参加者の質問に応える中澤さん

参加者アンケートでは、
「変化がキーワードだと感じた。必要に応じて柔軟に変わっていく姿が印象的だった」
「講師の方も悩みや葛藤を抱えていると知り、自分も頑張ろうと思えた」
といった感想が寄せられました。

モリノスは、自然の中で「変化」を体感し、考える場です。今回の講座では、講師の人生の転機や地域との関わりを通じて、参加者自身が「変化」と向き合うきっかけとなりました。自然の中での学びが、地域づくりや生き方のヒントにつながることを改めて実感できる時間となりました。

報告者:小川 カツオ(森の知恵共創共同事業体)

 

 
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