池田小学校で森の出前体験~森とつながる・人とつながる~

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 気がつけば日脚もめっきり短くなり、冬の訪れを感じる頃となりました。今回の森の出前体験は、揖斐郡池田町にある池田小学校を訪れました。池田小学校の3年生と同じ池田町内にある宮地小学校の3年生は、よく交流を行ってるそう。そのため、今回の森の出前体験も両校の交流の一環として実施。自然体験だけでなく、お互い仲間と協力することや認め合うような内容も取り入れたいと学校から希望があり、自然物を使いながらのグループゲームを多く行いました。

宮地小学校から来校!

宮地小学校から来校!

 まずは全員で、隣の人と手をつなぐのではなく、親指同士をつけて輪を作るところから始めました。輪になってチャレンジしたのは、前後左右に移動するゲーム。「まーえ、うしろ、みーぎ、ひだり」と声を揃えて、「まえ」と言ったら前にジャンプ。「うしろ」と言ったら後ろにジャンプ。こんなふうに各方向にジャンプしていきます。基本バージョンに慣れてきたところで、ゲームの難易度を上げます。言うことは一緒、やることは反対バージョンです。スタッフが「まえ」と言ったら、子どもも「まえ」と言いながら、体は後ろにジャンプします。これが、数回やっているとどっちだ!?と分からなくなってくるんです。失敗しても温かく受け入れ、自分の考えや気持ちを安心して発言・発表できるように、少しずつ安心できる空間を作っていきました。

全員できれいな輪をつくります

全員できれいな輪をつくります

 続いて、拍手送りというゲームを全員で行いました。輪になって隣の子に向けて手を1回たたき、それを受け取った子が、また隣の子へ拍手をつないでいきます。子どもたちは拍手が途切れることなく一周できるように、集中して取り組んでいました。

いつ拍手が来るかドキドキしながら待つ

いつ拍手が来るかドキドキしながら待つ

 その後、全体を2つのグループに分けて活動しました。1グループの子ども達にまずは「葉っぱを3枚取ってきて」とお願いすると、子ども達は一目散にイチョウの木のもとへ向かいました。

イチョウの葉っぱを手に取る

イチョウの葉っぱを手に取る

 葉っぱを取って戻ってきてから行ったのは、葉っぱジャンケン!「大きい葉っぱ」「小さい葉っぱ」「すべすべ」等のお題に合わせて1枚を選び、せーので全員で見せ合ってチャンピオンを決めます。「僕の葉っぱが大きい」「こっちの方がすべすべだよ」とじっくり見て触る姿がありました。

 続いて行ったのは、葉っぱのたたき染め。取ってきた葉っぱを布にのせて上からハンマーで叩くと、あら不思議。葉っぱの形と色がつくのです。「すごい!本当に色が映った!」「緑や赤は目立つね~」と感嘆の声が。この葉っぱのたたき染めに使った布は実はクラスの旗。ひとりひとりが選んだ葉っぱをたたき染めし、みんなで力を合わせてカラフルにしていきました。

クラス旗づくり

クラスの旗づくり

 2グループの子ども達が最初に体験したのはスティックゲームです。「せーの」の合図で隣の人に木の枝(スティック)を渡し、落とさず全員がつかめたら成功です。「やったー!」「おしい、もうちょっと!」枝の長さや重さ、曲がり具合が1本1本違うので、思うようにいかない様子も見受けられました。

スティックゲームに挑戦!

スティックゲームに挑戦!

こうしたらいいんじゃない?と自分たちでうまくいく方法を考え、アイディアを出す姿もありました。

隣の人との間隔はどうかな?

隣の人との間隔はどうかな?

全員が落とさずに成功するというのは大人でも簡単にできることではありません。自分だけよければいいのではなく、友達への思いやり、タイミング、いろいろ感じてもらえたことでしょう。

 休み時間を挟んだ後は、1グループと2グループの活動内容をチェンジし、あっという間に時間が過ぎていきました。

きれいな丸が描けたよ

きれいな丸が描けたよ

 今回の活動のために、松ぼっくりを持ってきてくれた子が居ました。最後に、この松ぼっくりを使ったゲームを行いました。ルールは1から順番に数字を言って、地面に置かれた松ぼっくりを取るというもの。ただし1人1回しか数字を言うことができません。数字を言うタイミングが他の人とかぶってしまった場合、失敗となり、その数字から再スタートです。全員が松ぼっくりを手にするまで、続けました。何度も挑戦した結果、見事全員が松ぼっくりを手にすることができました。

順番に松ぼっくりを拾えるか⁉

順番に松ぼっくりを拾えるか⁉

 全員が松ぼっくりを手にしたところで、スタッフから活動のまとめとして話をしました。「松ぼっくりとひとくちに言っても実はさまざま。小さい、大きい、なが~い、ころころ、カチカチ、茶色やグレーなどよく見たり触ったりすると違います。それはみんなも同じ。体を動かすことが好き、本を読むのが好き、絵を描くのが好き、ダンスが好き、好きなもの、得意なこと、ちょっと苦手なことは、ひとりひとり違います。みんなちがって、みんないいんだよ。」そんなことを伝えました。

 今回の体験が子どもたちにとって、身近にある草や葉っぱ、木や森に興味をもつきっかけになってくれると嬉しいです。そうした自然物には同じ物、同じ形はありません。人間も同様です。人間には個性や特性があって、その違いをお互いに認め合い、それを活かすことで、世の中が元気になり、社会が発展していきます。教室の中も、社会全体も、ひとりひとりの違いを認め、お互いを尊重しあえる関係がどんどん広がっていくことを願っています。

 以上、報告はどいっひこと土井早谷香でした。

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