『サトヤマ・ツナグスツール』足踏みロクロ技術研修-後半戦
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雑誌『ドゥーパ!dopa』連載記事「green woodwork & life」の150号で、森林文化アカデミーの久津輪教授が発案された『サトヤマ・ツナグスツール』を作成する講座の後半戦。
morinosとグリーンウッドワーク協会との連携講座で、今回もグリーンウッドワーク協会の小野さん、バキちゃんの指導の下、スツールを完成させます。
前回、足踏みロクロで作成した脚部4本と座面は、各自がウワミズザクラ、アカメガシワ、サカキ、ソヨゴ、アオハダ、キハダ、クリ、ニワウルシ(シンジュ)、イヌエンジュ、リョウブから作り出したものです。
前回、8月19日~20日に作成した部材は約1ヶ月間、小野さんが乾燥させて下さっていました。どれくらい乾燥したかを重量の比較で見てみると、アカメガシワ①は264gだったものが176g、アカメガシワ②は431gだったものが326g、イヌエンジュは387gだったものが274g、ニワウルシ(シンジュ)は244gが222gと樹種によって、水分の減り具合が違いました。
そうして乾燥された木材の座面に脚部を取り付ける穴を空けます。
手動ドリルで穴を空けますが、座面に対して80度の角度で穴を空けます。最初は座面に直角にドリルを入れて少し削り込んでから、80度の角度で穴開けしていきます。しかし反対面にドリルの先端が出た時点で止めて、4か所すべて開け終わったら、座面をひっくり返して反対側から80度に掘り返します。
この時の穴の大きさは座面に差し込む脚部凸部の直径のうち最も太いものに合わせてドリルを選びました。
ドリル径が20mm、19mm、18mmの3つに分かれて穴を空けましたが、次に脚部凸部にクサビを入れるために鋸刃を入れます。
下の写真のように、年輪方向と直行する方向に鋸を入れます。
脚部1本ずつクランプで固定して、両刃鋸でクサビを入れる切れ目を入れます。
簡単そうに見えますが真っ直ぐ鋸目を入れるのは真剣にやらないと、斜めになってしまいます。
1本1本、慎重に両刃鋸で縦挽きします。
脚部凸部に入れた鋸目に入れるクサビは手鉋でテーパーがかかるように三角形に仕上げます。
この時均等に削ること、差し込む先端が薄くなり過ぎないことに注意して作業を進めます。
座面に脚部を入れて、続いてクサビを入れます。
この時に脚部を挿入する座面の穴に木工ボンド(酢酸ビニル樹脂)を薄く塗ります。そしてクサビにはエポキシ樹脂を塗りこんで差し込みます。
2種類の接着剤を使う理由は、酢酸ビニル樹脂は乾燥するとやせる(薄く縮む)ため、クサビ部分はエポキシを利用するのです。
座面に飛び出した部分は、クラフトソーで切り落とします。
この時に、切ることだけに神経を集中させると座面にまで鋸痕がつくので要注意です。
座面の仕上げは鉋や南京鉋などで実施。
座面に出ていたクサビも脚部もきれいに削り出して一体化させました。全員が完成させたスツールを並べて見ていると、反対側から小野さんがのぞき込んでくれました。
全員で完成させたサトヤマ・ツナグスツールを持ってmorinosの建物前で記念撮影しました。
作成途中では「いったいどうなることやら?」と思ったスツールも、出来上がると素晴らしいスツールに変身していました。
さすがグリーンウッドワークです。
どのスツールも味があり、かつ座面も脚部も樹種が違う、自分オリジナルの逸品に仕上がりました。
ご参加頂きましたみなさま、グリーンウッドワーク協会の小野さん、バキちゃん、そしてこのスツールを生み出された久津輪先生、ありがとう御座いました。 本当に楽しい時間を過ごすことができました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
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