富波保育園で森の出前体験~探す楽しさ・見つける喜び~
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日中のぽかぽかとしたお日さまが、より暖かく感じられる程に朝晩冷え込むようになり、晩秋の気配が深まる頃となりました。今回の森の出前体験は山県市『富波保育園』に行きました。
はじめに園庭にはどんなものがあるか、さまざまなものに目を向けてもらうために、『自然探しビンゴ』を体験してもらいました。カードに書いてある「ちくちく」「ふわふわ」「つるつる」といったお題を探します。このお題に対する答えは1つではありません。
よーいスタートの合図と共に、園庭中を駆けまわります。
多くの子が向かった場所が、オナモミが生えているところ。「ちくちくといったら、これでしょ~」とどの子も口を揃えていました。普段からよく遊んでいるようですね。
落ち葉、エノコログサ、木の枝、石など園庭にあるものをじっくり見たり、実際に触ったりしながら、お題に合うものはどれか考えていく姿がありました。
一通りお題に取り組んだところで、全員集まります。自分が見つけたものを黒い布の上に並べて、みんなと分かち合う時間にしました。
「このピンクの花を持ってきたのはだれ?」「ぼくだよ。これは“くんくん”。においがするよ。」「本当だぁ!」「この草を撫でてみて。ツルツルなんだ。」「面白いねー。」身近な環境に目を向け、発見したものを分かち合うことで、たくさんの気づきや感動があったようです。
そこで、みんなが見つけた木の実、葉っぱ、花などを『花炭』にすることに。花炭とは植物の形をそのままに、真っ黒に炭化させて作る炭のこと。四角い缶に入れて、ふたをし、火にかけていきます。
炭ができるまでの間、みんなが園庭で見つけてきたものの中に、焚火で燃えるものがあるかな?と質問し、火が燃えるしくみについて話をしました。火が燃えるためには①燃えるもの②熱③酸素の3つの要素が必要だということを伝えました。そんな話をふまえて、もう一つの焚火台の火付けは、子どもたちに任せました。焚火台の上に端材や小枝、かんなくずや樹皮をのせて、準備します。
子ども達は全員がマッチを擦るのは今日が初めて!ちょっぴり、怖いな~という声も聞かれましたが、みんな上手に擦って火をつけることに成功しました。
火が安定してきたら、ポップライスづくり。先生や地域の方からいただいたお米を使います。殻つきのお米を炒ると、お米の中の水分が膨れて籾をやぶってポン、ポンと破裂。ポップコーンのようにはじけ、お米はポップライスに大変身。みんなで味見をしました。
木の実や葉っぱを入れた缶を火から下ろし、缶が冷めた頃合いを見計らって蓋をあけてみると…
ご覧のとおり、いい感じに松ぼっくりが炭化しています。缶の中に入れたものは、みごと真っ黒に。中には取り出そうとすると崩れてしまうものもありましたが、なかなかの出来。遊びに使ってみたい、今度はまた別の素材でやってみたいという声が上がっていました。
活動の最後に火の恵みについて話をしました。①動物から身をまもる【安全】②暗い夜を照らす【明るさ】③体を温める【あたたかさ】④食べ物を加熱、調理する【おいしさ】など、火はいろいろなことに役立っていること、そしてその火をおこすために、森林が欠かせないことを伝えました。
富波保育園の周りには山があり、森林がいっぱい。豊かな自然に囲まれ、春には新芽や花、夏には虫や草木、秋には落ち葉や木の実、冬には霜や鳥の巣など、季節ごとに自然の移り変わりを感じられることでしょう。そんな自分たちの住んでいる地域に愛着を持ってくれると嬉しいなぁと思いました。
以上報告は、どいっひこと土井早谷香でした。
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