「親子で動物ナゾ解き探偵団」実施しました

開催した日:

森の中の生き物を知ることで、森への興味を深めることを目的に、「親子で動物謎解き探偵団」と題して、野生動物(哺乳類)の痕跡や姿を観察・撮影することにチャレンジしました。
日帰りの連続2日間で実施し、岐阜県内から10組・20名の親子が参加しました。
看板

講師は静岡県富士宮市にある、「田貫湖ふれあい自然塾」のインタープリター・寒河江大亮(さがえ だいすけ)さん。
普段は、幼児から中高年まで、幅広い層を対象とした体験プログラムを企画・運営しており、ニックネームは「えびちゃん」です。
寒河江さん

やや緊張している子どもたちでしたが、えびちゃんとジャンケンをして誰が1番強い=ラッキーかを選びました。
その後、大人対子どもで、生き物のフィギュアを隠して見つける「生き物探しゲーム」も行い、あっという間に笑顔がこぼれる雰囲気になりました。
ジャンケン大会

その後、センサーカメラの設置に向け、えびちゃんからセンサーカメラの特徴・使い方のレクチャーを受けました。
カメラの扱い方を理解した上で、いよいよ森へ出発。前日、大雪が降ったアカデミーの演習林の枝葉には雪が積もっており、時々雪の塊が頭上に落ちてきます。安全のためヘルメットをかぶり、想像以上の「雪山」へ出発しました。

森の中を歩いていくと、動物の痕跡があちこちにあります。
シカが泥浴びをした後こすりつけた跡、ムササビが巣材採取のために削った樹皮…。
そのままでは見過ごしてしまう僅かな痕跡を、えびちゃんが分かりやすく解説してくれました。
動物の痕跡探し

ムササビの剥ぎ跡

雪でケモノ道が隠れて、足跡も落ちてきた雪でわかりづらい状況でしたが、参加者の親子は野生動物の動きを想像しながら、それぞれセンサーカメラを設置しました。
果たして、明日の朝、何かが映っているでしょうか。
センサーカメラの設置
センサーカメラの設置2

morinosに戻った後は、もう1つのお楽しみ、「火おこし体験」。
森で見つけた枯れ葉や枝を、マッチだけで火を付けます。
雪の上に網を置き、早速親子でチャレンジ。初めてマッチを使う子どももいて、マッチ5本以内で付けられた親子が大半でしたが、中には苦戦して20本以上使った子どももいました。
火おこし体験1
火おこし体験2

日没後、今度は夜の生き物の感覚を体験するために、センサーカメラを設置した森へ再び出かけました。
ヘッドライトを持っていきましたが、暗闇に慣れてくると、月明りだけで道が見えてきます。
夜行性の生き物にとって、ヘッドライトの灯りでも強力な明るさとなります。赤い色の光は夜行性の動物には影響が少ないという話も聴きました。
赤色ライトの体験
morinosへ戻る直前、暗闇に慣れた目でどれくらい色の識別ができるのか、実験してみました。
10色のカラーペンを手に持ち、その色を紙に書いて当ててもらいました。
青を「みどり」と書いたり、オレンジを「あか」と書いたり、なかなか難しかったです。
色当て

2日目は、朝一番にセンサーカメラを設置した場所に行き、メモリーカードを抜き取りました。
また、前日仕掛けておいたひも付きのヒマワリの種が動いているかも確認しました。
1つだけ、種が動いた形跡があり、もしかして何か小動物がいたのかも、、と期待が高まります。
SDカードの回収

スタッフがメモリーカードの画像チェックをする間、親子で「動物謎解きラリー」に挑戦しました。
渡された地図に示されたポイントに行くと問題があり、それをクリアしていきます。
大人でも「なんだ?」と考える問題があり、親子で真剣に取り組みました。
最後の問題をクリアすると、宝箱から宝物(木製のオリジナルブンブン駒)をもらうことができました。
謎解きラリー
ここは違うよ
謎解きラリー答え合わせ

答え合わせと解説を聞いた後、いよいよセンサーカメラの画像チェックの発表です。
なんと、10台設置したうち、1台にハッキリとリスが映っていました。
これには参加者はもちろん、スタッフも驚きました。
リスが映っていた写真

最後に全体でふりかえり。
楽しかったことを聞いたところ、「雪山を歩いたこと」「火おこしをしたこと」「謎解きラリー」など様々でした。
えびちゃんから子どもに、謎解き探偵団の「探偵証」が手渡されました。
裏には動物の足跡や食べ痕、フンなどがイラストで紹介されています。「家に帰ってからも、身近な自然に潜んでいる動物たちに興味を持って欲しい」というメッセージを伝えました。
探偵証授与

保護者からは「野生動物が意外に身近にいることに驚いた」「子どもの成長を間近で感じられ嬉しかった」といったコメントがあり、親子で過ごした2日間が充実したものとなったようです。

報告者:大武圭介(ウォーリー)NPO法人ホールアース研究所

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